2013年12月28日

走らない牧羊犬

今年も、あとわずか。

 今日も、生後9ヶ月になったばかりの息子をつれて、愛犬コロと一緒に小浅間山に登ってきました。もちろん雪の降るさなかです。気温はマイナス5度くらいでしょうか? こんなことを毎日つづけても、風邪一つひかない息子に感心します。やはり北軽井沢という山奥が無菌状態なためなんでしょうね。

 ちなみに息子は、日に日に大暴れするようになってきました。私が、パソコンで仕事をしていると、なんだかんだで、私のヒザの上に登ってくる。なので、遠くに連れていくのですが、すぐにハイハイしてもどってくる。その繰り返しを1日に百回くらいやっていて、こっちがクタクタになる。なにせ息子の体重は10s以上。それを持ち上げて、遠くに移動するわけですから、筋肉痛になってしまいました。

 そうそう。愛犬コロも、生まれて初めて生理になりました。お祝いに、サラミをいっぱい食べさせてあげました。本当ならもっと前に去勢すべきだったのですが、息子のことを考えて去勢は思いとどまっています。愛犬コロには、息子の保護者兼友達になって欲しい。だからコロの母性本能を去勢によって失いたくなかったのです。

 愛犬コロは、シェルテイー(シェットランド・シープドッグ)です。シェルテイーを画像検索すればわかりますが、典型的な雑種の特徴をもっています。足先が白くて、胸や額が白くわれているのです。雑種の犬は、そういう毛並みになりやすいのです。で、調べてみたら、この犬種の御先祖様は、つい最近まで交雑されていたらしいことがわかって、シェルテイーを飼う気になりました。遺伝子の多様性が残っていて、先天的な欠陥が少ないと思ったからです。

 それはともかくとして、愛犬コロを飼うにあたって、
 「犬の飼い方入門」みたいな本を5・6冊買って、読みあさりました。
 で、それらの入門書に不審をもってしまいました。
 私の知っている知識と違っていることが書いてあったからです。

 まず、子犬を手に入れたら、1週間は触れるなと書いてあった。環境に慣れるまで様子をみなさいと書いてある。そんなバカなと思った私は、初日から一緒に寝て、2日目からだっこして遊んでいます。でないと、立派な大人になれない。

 私は、愛犬コロのお父さん役です。どんな野生動物でもお父さんと遊ばなかったら、大人になると雄は子供を殺してしまい、雌は育児放棄することは、よく知られています。オオカミでもライオンでもそうです。お父さんは、子供の遊び相手であり、お母さんはエサ係です。お父さんと遊ばない野生動物は、子供を殺してしまう習性がある。そういうデーターが、きちんと存在する。それも、ある限られた期間内に遊ばないと欠陥動物になってしまう。だから、1週間も放置しなさいと書いてある入門書を読んだときは、「本当かよ?」と思ってしまった。

(ちなみに、これは人間にもあはまる)

 また、2回目のワクチンをうって1週間後になるまで外に出してはいけないとも書いてあった。2回目のワクチンといったら、どんなに早くても生後3ヶ月半。そんな時期までケージに閉じ込めていたら臆病な犬になってしまう。臆病になったら、御客さん吠えたり噛みついたりしかねない。

 私は、愛犬コロを手に入れてすぐに1回目のワクチンをうってもらい、その3日後くらいから庭先で遊ばせました。外はマイナス10度の雪のなかでしたが、愛犬コロは大喜びで走り回りました。庭の端に嫁さんを立たせ、その反対側に私がたって、エサをあげながら、行ったり来たりさせた。もちろん首輪はつけてない。その結果、好奇心いっぱいの犬に育っていった。もちろんいろんな御客さんにもだっこしてもらいました。おかげで、気立ての良い、ひとなつっこい子にそだってくれた。

 ここまでが、長い前置きです。

 一昨日、いつものドックランにいってみたら、愛犬コロと同じシェルテイーがいました。しかし、このシェルテイー、愛犬コロとちがって全く走らない。シェルテイーは、走り回るので有名な犬なのに全く走らない。人見知りならぬ犬見知りもするらしい。

 初めてドックランに来たときも、ベンチの陰に隠れてしまって全く走らなかったという。逆に、うちのコロときたら、走って走って走りまくる。好奇心もつよい。同じ犬種で、どうして、こんなに違うのか?と不思議に思っていたのですが、飼い主と話して、はじめて原因がわかった。

 その方は、神経質なくらいに入門書を読みあさったらしい。その結果、2回目のワクチンをうってもらって、はじめて外に出したのが、生後5ヶ月だったという。運が悪いことに、動物病院の先生が、慎重なかたであったらしく、2回ですむワクチンを分割して、4回にわけたらしい。それでデビューが生後5ヶ月すぎだったのだ。これでは、さすがのシェルテイーであっても臆病になって走らなくなってしまう。

 それを聞いて、あらためてペットの入門書は、危険であると考えてしまった。

 ペットの入門書の著書の多くは、訓練士や獣医が書いている。とうぜんのことながらリスキーなことは書かない。彼らは安全第一を前提に書いている。危険なことはするなという。読んだ人は、それがすり込まれるから、ついつい危険をさけて5ヶ月で外出デビューするということになる。しかし、そんなに遅いデビューでは、犬種が本来持っている性格が失われてしまう。欠陥犬になる。人間で言うと引きこもりになってしまう。

 だからペット入門書は危険なのだ。入門書を読む前に、野生動物のドキュメンタリーを30本くらいみて、さらに動物学者の本を10冊くらい読んで基本をみにつけた方が無難です。例えば、ムツゴロウさんの本でもいいですから。ペットの入門書は、そのあとに読めば良かったのではないかと思いましたね。

つづく。

↓ブログ更新を読みたい方は投票を

人気blogランキング




posted by マネージャー at 01:51| Comment(2) | TrackBack(0) | 愛犬日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
仕事でいえば、資格だけを持っている浅はかな知識で語って来る
奴の言うことはたまにあてにならないときありますが、
それと似ているような気がします。

逆に何も資格を持っていなくても現場(あるいは実務経験)で修羅場を
くぐった人の言うことのほうが説得力ある場合も多々あるような・・・。
Posted by マサ at 2013年12月28日 21:23
本の読み方には、気をつけたほうがいいですね。
著者は、リスクのあることは書きませんから。
かといって、本質に踏み込んだことを書くには
ページ数が足りなかったりするし。


Posted by マネージャー at 2013年12月31日 01:12
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]

認証コード: [必須入力]


※画像の中の文字を半角で入力してください。

この記事へのトラックバック