子育てを終えた御客さんの話によれば、そろそろイヤイヤ期がやってくるらしいのだが、私が接しているかぎり、その気配は無い。というかイヤイヤ期なるものを知らなかった。御客さんに教えて貰ってはじめて知ったくらいである
「イヤイヤ期? それなんです」
「とにかく何をするにもぐずるんですよ」
「はあ?」
「そのうち必ずきますから」
不安になったのでインターネットで調べてみたら書いてあった。一歳になるとイヤイヤ期がではじめ、二歳絶頂期になる。つまり行動範囲が広くなり、危険も増えるので、だめ出しが多くなり、駄目だよ。と言われることでと泣きだす。ということらしい。そういえば、心当たりがあった。私に対してはイヤイヤ期らしきものはないのだが、母親の嫁さんに対してはイヤイヤ期らしきものがみられる。
例えば、夜寝るときなんかは、なかなか眠ってくれない。母親の体にのっかったりして遊んでいる。無理矢理に寝かせようとすると絶叫するので、1時間くらい嫁さんは息子と格闘している。
私なら電気を消して放置している。一緒には寝ない。もちろん泣きわめくが3分したら疲れて寝てしまう。そしてはじめて添い寝するのだが、この方法を嫁さんにすすめるのだが、嫁さんは採用しない。
「私のイチャイチャタイムを奪わないで!」
と逆ギレする。私にしてみたら「わざわざ、なんで自ら苦労を背負うのか?」と思うのだが、嫁さんにしてみたら、それは苦労ではなく楽しみであるらしい。全くわけがわからん。なので、なぜ寝る前に1時間くらい嫁さんは息子と格闘しているのかを原因を探るために観察してみた。原因はすぐに分かった。
睡魔に襲われて寝落ちする寸前の嫁さんの顔に、息子は何度も自分の背中を押しつけて、こすっていた。そのつど嫁さんは無抵抗で「タケちゃん止めて」と哀願している。絶対に息子にやめさせない。全ての息子の暴力をうけいれている。それを見た私は「もう・・・・勘弁してよ」と息子を引き離した。このままでは暴力息子になると思ったので、息子を引き離した。当然のことながら泣きわめくが、次の瞬間、息子はすぐに静かになり、5分後に息子は熟睡してしまった。
私がやったことは一つ。
息子の背中を掻いただけである。
息子は痒い背中を嫁さんの鼻あたりに押しつけて擦っていたのだ。
まさに間寛平の「かゆいの」だった。
間寛平のギャグそのままなので、
冷静になれば誰でも原因はわかったはずだ。
しかし嫁さんは気がつかなかったようだ。
というか、むしろそれを楽しんでいた。
その後、風呂上がりに息子の背中に保湿クリームを塗ることによって、このような原因で息子が嫁さんを困らすことはなくなった。少なくとも1週間くらいは簡単に寝落ちしてくれた。しかし、現在は別の原因で就寝前に格闘しているようである。しかも、その格闘の原因を探って解決すると「私のイチャイチャタイムを奪わないで!」と言われかねないので放置している。
それにしても母親というものは、一般人と別の論理で生きているらしい。息子がどんなに迷惑をかけても嬉しがるからである。息子にかまってもらっていると感じてしまうらしい。最初は、それではダメだと説教したこともあったのだが今は放置している。息子のイヤイヤ期を簡単に解決しすぎると、嫁さんは「イチャイチャタイムが無くなる」と淋しくなるらしい。
さて、ここからが本題である。
私は、息子のイヤイヤの原因をとりのぞく。背中のかゆみも含めて、息子の深い原因をとりのぞくのは、全て私である。嫁さんは、とりのぞかずに、ひたすら息子のイヤイヤ期を受け止める。それも楽しみながら受け止めている。論理的に考えれば、私が圧倒的に息子の役にたっているはずだが、親子三人で川の字になって寝ると、息子は母親の方に向かっていくのである。父親は息子に放置されたままなのだ。何か心の中がモヤモヤするのだが、これも太古から続いた人間の宿命だとおもってあきらめている。母は子供をうけとめ、父は子供を観察し、陰から手助けをしてあげる。そういうものなんだろうな?
つづく。
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以前、奥さんが犬を飼いたいと言ったら「俺が一番じゃなくなるからイヤだなあ」妻を独り占めできない寂しさ?
ちなみに息子のイヤイヤ期、そんなに苦労した記憶がありません。覚えているのは「自分で!」かな。服や靴の着脱など、なんでも自分でやりたいという自我の芽生えがハッキリとありました。
むしろ、息子が保育園で苦労していました。「○○ちゃん、僕の言うこと聞いてくれないんだもん!」年下の友達のイヤイヤに手を焼いていたようです。
そういえば息子さんは、おとなっぽいですよね。
某N山家の娘さんと通じる大人っぽさがあるような。
それでいて、鉄道に目の色を輝かせる子供っぽさも同居していたりして。
けんご@異骨相さん
どうやらうちも5歳まで待つしかなさそうですね。