この中に、祖父母はいない。
お父さん・お母さん・子供6人の計8人である。
しかも3人添い寝にしたいという。
(実は、うちの宿は、幼児の添い寝は1名まで無料なのだ。それを3名にしたいと言ってきた)
「部屋が狭くなりますよ」
と言ったが、御客様のほうで、それでかまわないというので、オーケーした。
昔なら消防法の関係で定員以上を泊めるの断っていたケースだが、最近は、添い寝に寛大になっている。自分が子育てしてみて、御家族の気持ちがわかったからだ。子育てで頑張ってるひとを見ると、どうしても手助けしたくなってくるというのもある。しかも6人を生んで育てているということを思うと、それだけで尊敬してしまう。なんとか力になりたいと思うので、食事面などで、できるだけの配慮をした。
で、御客様に話しを聞いた驚いた。
祖父母と同居で無いというのだ。
つまり夫婦2人で6人を育てているのである。
しかもお母さんが外で働いている。
頭が下がった。
しかし、それ以上に驚いたことは、6人とも、みんなよい子であるということだった。御家族をつれて星空観察にいったときも、みんな真剣に私の話しをきく。お兄ちゃんは、小さい子の面倒をよくみていた。私は、何度も子育ての秘訣を聞こうとチャンスをうかがっていたが、途中で、その必要がなくなった。聞かなくても分かってしまった。
6人も子供がいたら、いちいち教育なんかしてられない。親の背中が教育なのだ。で、お父さんと、お母さんの背中が、子供の教育なのである。というのも、みんな、お父さん・お母さんによく似ていたからだ。星の解説をするとき、御両親が真剣にきいてくれた。その真剣さが、子供さんの真剣さとそっくりなのだ。そして一事が万事なのだ。
これは兄弟間にも見られるらしい。御長男が宿題やっていると、あとの弟妹たちもみんな真似して勉強するらしい。子供は大人のまねもするが、兄姉のまねもする。これは一つの真理でもある。だから、これについては私も体験上知っていた。
知らなかったことは、兄弟喧嘩についてである。私は3人兄弟であるので、兄弟喧嘩については多少知っているつもりだった。しかし、3人と6人は世界がちがっていた。6人兄妹の兄妹喧嘩は、私の想像をこえた世界だった。
たとえば、小さい子供さんどうしの喧嘩は、大きい子供さんは無関心らしい。ところが長男と次男の喧嘩になると、大きい子供さんたちは、小さい子供たちを味方につけ多数になった方が勝つらしい。つまり全員を巻き込んで世界大戦になる。
で、2人だけ年子の兄弟がいて年が近いこともあって、特別仲が良いらしく、年子の一人を味方につけると、自動的に二人が味方になるらしい。年子の兄弟の争奪戦が勝敗を決めるということだった。三国志じゃないけれど、すごいなあ・・・と思ってしまった。一般的にいって年子の兄弟は、小さいうちは仲が悪いと言われているが、6人兄弟の中では違うらしい。そのへんが面白いところでもある。何人兄弟かによって、微妙ににパワーバランスが違うのかもしれない。
それにしても6人も兄妹がいるというのはうらやましいかぎりである。「大変でしょう?」と聞いたが、思ったほど大変ではないらしい。むしろ大変だったのは最初の一人の時で、今は、兄姉が下の子をみるので、むしろ楽なのだそうだ。一人だけを公園に連れて行くときは、最初から最後まで目が離せなかったが、兄妹が多くなると、子供たちにまかせてボーッとしてられるので、むしろ楽なのだそうである。事実は小説よりも奇なりというが、そういう事もあるのかもしれない。
つづく。
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