「佐藤さんも、いずれはそうする事になるよ」
と言ってきたから
「まさか?」
と笑ってしまった。
「嬬恋村に、嬬恋高校があるのに、なんで渋川や前橋の高校に通わせなきゃならないのよ。全くアホらしい」
すると、熱心な教育家たちは、哀れそうな目で私をみつめるのである。
それにしても、教育熱心な方は、どこにでもいるのに感心した。
よく、こんな田舎の嬬恋村にもいるものだと。
誤解をされては、かなわないので、最初に言っておくが、息子が生まれると同時に数百万の学資保険にはいっている。その他に、毎月、4万円の積立もおこなっている。医学部以外なら、どの大学にも入れるように準備しているし、仮にもう一人息子が生まれても何の問題も無い。5人くらいまでは、息子を大学にやれる準備はある。だからケチで言ってるわけではない。
と、書くと私が金持ちのように思われるかもしれないが、そうではない。タネをあかすと「なあーんだ」と思われるが、児童手当をそのまま学資保険にあてがうと、300万くらいは簡単にできてしまうのだ。具体的に言うと、子供が生まれると児童手当が、毎月1万5000円でる。年間18万円である。これを15年間貯めると270万である。もちろん児童手当は、三歳以降から1万円に減額されるから、実際はもっと少ない。その分の5000円を親が負担すれば、15年で270万。一番利率の悪い学資保険でも300万円になる。利率の良い学資保険なら270万の支払いで330万になるのもある。だから親の懐は、みんなが考えるよりは痛まない。
それに子供が生まれると出産祝いをもらった。それらも使わずに学資保険にした。出産祝いは子供が受け取ったということにして、手をつけなかった。どこの家庭でもそうしているということを聞いたので、うちも全額を子供の学資にした。なので次に双子が生まれても余裕で学資は用意できる。だからケチで
「なんで渋川や前橋の高校に通わせなきゃならないのよ」
と言ってるわけではない。本気でアホらしいと思っているのだ。前橋に下宿するくらいなら北海道や鹿児島でも大してかわらんとも思っている。その方が、こっちが遊びに行けるから楽しいかなあとも思ってみたりする。だいたい、そこまでして受験勉強が必要なのか?とも思っている。もちろん本人がやりたいなら止めはしない。どうぞ、どうぞだ。
話しが大幅にそれたが、本題に入る。
軽井沢は観光の町である。代々、店や宿を経営しているところが多い。そういう親御さんの教育方針は、「勉強はそこそこでいい」らしい。と、これだけ聞くと「うちも同じです」という御家族もいるかもしれない。しかし、軽井沢はスケールが違うらしい。
まず、冬になると、ハワイなんかに家族で1ヶ月滞在するらしい。
「あれ? 学校は?」
と素朴な疑問をもったら、当然のことながら休むらしい。
「勉強は遅れないんですか?」
と聞いたら
「遅れる」
とのこと。
しかし御両親は「勉強はそこそこでいい」らしいので、長期で学校を休ませることなど気にしないみたいなのだ。
いやー軽井沢はスケールが違う。
さすが商売人の家は、やることが違う。
学校の先生も真っ青だ。
明治時代の庶民ような感覚だ。
だから軽井沢在住の人も、サラリーマンの家庭は、軽井沢高校には行かせないで、小諸とか佐久あたりの進学高校に電車で通っている。軽井沢高校に行く人たちは、夏は家の手伝いをさせられる商人の子弟たちが多いと聞いた。
私も息子に対しては「勉強はそこそこでいい」という気分だが、そこまでは徹底できない。いや「大丈夫かよ」と問い詰めてみたい。いずれ家業を継ぐにしても、今は学校に行って、経済や簿記やマーケッティングを学ばなければ、駄目なのではないか?と他人事ながらハラハラする。
しかし、そういう考えも余計なお世話なのかもしれない。彼らは、机上の学問よりも、海外に長期滞在することによって、体験的に独自のマーケッティングを学んでいるかもしれないし、帝王学というものは、元来そういうものかもしれない。普通の学生生活をおくっていたら、突飛な発想もでてこないだろうし、ビジネスの嗅覚も発達しないだろう。
ちなみにペンションオーナーの息子さんたちだが、不思議なことに、みんな頭が良い。誰も彼もがスーパー進学校に通っている。夏は宿の手伝いをして勉強するどころではないのに頭が良い。うちから一番近いペンションの息子さんも、そうである。将来の夢はペンションの跡継ぎと言っているのに超有名私立高校にトップで合格してしまった。「勉強はそこそこでいい」という環境なのに、どうしてそうなってしまうのか、ちょっと不思議である。でも、まあ、あとを継ぐんだろうなあ。東大を卒業したとしても。
しかし、うちの息子には、そういうのは望まない。というか、超高齢出産なので、生まれてくれただけで儲けものみたいなものだから、正直言って、勉強とか運動とか跡継ぎとか、どうでもいい。健康でいてくれて、時々、親と仲良く遊んでくれたらそれでいい。ふつーが一番だわ。
つづく。
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健くんもそうなるかな?
男の子とワンちゃんとお母さん、
この世に幸せな絵があるというなら、
まさにこの情景でしょう・・・。
息子さんは、眩しいほど、
生きる喜びに、つつまれています。
冬入りの山が、そこだけ輝いているようです。
感謝の気持ちです。
息子の将来の希望は、時々父と遊んでくれるだけでいいですわ。
他には、なにもいらない。
葉さん
環境は本当にいいですね。息子が転んでも草があって怪我しないし、安心してみてられます。下手に遊具がある公園よりししですよ。動画には、写ってないですが、寝っ転がって青空を眺めるのが本当に気持ちいいですね。なにせ広いですから。