2014年10月30日

癒やされる方言

 ここのところ晴天続きで星もよく見える。
 その結果、御客様の旅行に対する満足度もあがるので助かっている。
 今日も御客様の感激の声を聞いた。

「中軽井沢の紅葉が素晴らしかった」
「碓氷湖の紅葉が素晴らしかった」

 前にも述べたが、今年の紅葉は息が長い。なかなか霜が降りないために、散りそうで散らないのである。逆にカラマツは、かなり早く早めに紅葉してきている。

 話しは変わるが、毎年、秋に泊まりに来て下さる東北の老夫婦から予約があったが、あいにく、その日は満室だった。御客様の方も残念そうだったが、私の方も残念であった。私たち夫婦が、毎年お会いするのを楽しみにしていたからである。そういう御客様は何人もいるが、ここから先は、ちょっと書きにくい。

 私が会いたかった理由は、もちろん素晴らしい御客様であることも理由の一つなのだが、もう一つ理由がある。その御客様が、完全無欠の秋田弁を話してくれるから会って久しぶりに秋田弁を聞きたかったのだ。もちろん山形弁・津軽弁・岩手弁も聞きたい。お上品な東北弁ほど心地よいものはない。そういう意味で東北人は、だいぶ得をしていると思う。逆に損しやすい方言の方もいる。東北人は、得をする人たちだと思う。上品な東北弁は、こころ癒やされるからだ。

 実は、北軽井沢のペンションオーナーの大半が東北出身であった。不動産屋・レストランのオーナーも東北人が多い。というか大半が東北人である。福島県出身者もかなりいる。だから親戚に3.11の被災者がいる人たちが多い。その人たちと一緒に観光協会で顔をあわせたりするが、どういうわけか東北弁を話さない。客商売だから仕方ないのだが、もったいないことである。

 唯一、例外がひとりいたが、その人は八十歳近い人であった。
 で、その方の山形弁には、とても癒やされる。

 しかし、どうして北軽井沢の観光関係者に東北人が多いのだろうか? 接客業に向いているのだろうか? しかし、失礼ながら彼らがサービスマニュアルをこなしているとは思えない。どうみても機械的なマニュアルを行うような人たちでは無い。おそらくサービスというよりホスピタリティに長じているのだろうなあ。

 そういえば道中庵というユースホステルがあったが、あそこのマネージャーの東北弁にも癒やされたっけ。昔の東北には、そういう癒やしの方言を使うマネージャーのいるユースホステルがたくさんあったけれど、最近は減りつつあるのが残念である。


つづく。

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posted by マネージャー at 22:17| Comment(4) | TrackBack(0) | 雑感 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
おはようございます(^O^)。東北弁はいいですよね。高知に花巻から嫁いだ女性がいますが故郷の古刹で震災の時から彼女が宮沢賢治の詩を花巻弁で朗読してバソンで節を付けるというのをやってます。劇団四季の前支配人が標準語が東北弁だったら日本のオペラの導入は半世紀早かったはずと言ってました。でも、土佐弁もいいですよ。
Posted by けんご@異骨相 at 2014年10月31日 05:03
上品で美しい方言を聞くとうっとりしますね。
土佐弁も、松山弁もいいですね。
しかし、最近は、地方もグローバル化がすすんでいて、ちょっと寂しいですねえ。
地方のテレビ局は、方言でニュースを流して欲しいですよ。
もちろん標準語の字幕付きで。

Posted by マネージャー at 2014年10月31日 23:50
松山弁はいいですよね。ちなみに昔は高知県の県境の行商は愛媛県人が圧倒的に業績がよかったそうですよ。土佐人同士は行商なのにまず今日の政治状況について双方が口角泡を飛ばしてから商談に入るのに、愛媛県人は反論せずにやわらかい松山弁で丁寧に聞いてくれる。だから、余談に割く時間が少なくて済んで買う方もなぜか満足したそうです。だから、語感以外に言葉の用い方にも理由がありそうです。
Posted by けんご@異骨相 at 2014年11月01日 10:07
そうですね。上品な方言は、相手に対する思いやりがありますね。関西弁でも上品な関西弁は、聞いてて心地よいですし、それは岸和田弁でも一緒でした。あと、心地よい方言には、思いやりがセットで埋め込まれている感じがします。これは、共通語でも英語でも一緒なんですけれどね。
Posted by マネージャー at 2014年11月03日 20:45
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