先日、 2歳2ヶ月になる息子の靴を買いに行った。靴が小さくなった訳では無い。履き潰してしまったのだ。子供が生まれたときに、諸先輩方方から、子供はすぐ大きくなるから、靴は大きめに買っておきなさいと言われていたが、うちの息子に関してはそんな心配は要らなかった。足が大きくなって靴が履けなくなる前に、靴を履き潰してしまうからである。 2か月から3ヶ月もすれば靴底がつるんつるんになり、足先から靴下が見えてくるほど擦り切れて来るのだ。
無理もない、毎日、 2キロから3キロぐらい浅間牧場を歩いているのだから。しかも、うちの息子は体重が重い。だから靴にかかる負担も大きい。すぐに靴がダメになってしまう。せいぜい3ヶ月ぐらい持てば良い方だ。下手したら2か月ぐらいでダメになってしまっている。しかし、ここ数日間は、浅間牧場ではなくて、児童公園に行ってるので、これからは、靴も多少は長持ちするのでは無いかと思っているが、こればっかりは試してみないとわからない。しかも子供の靴は私の靴よりも高額である。高額なくせに、すぐにダメになってしまう。
まぁそんな事はどうでもいいとして、息子を公園に連れて行くと、面白いことに気がつく。日曜日に来るお父さんお母さんと、平日に来るお父さんお母さんでは、別人のような違いがあることだ。日曜日に来るお父さんお母さんは、カメラを持ってきている。明らかにお子さんを撮影するために来ている。そして、家族みんなで楽しんでいる。おじいちゃんやおばあちゃんも一緒に来ているケースも多い。
これが平日だと、カメラを持ってくるお父さんお母さんを見つけるのが難しい。もちろん平日であるから、普通のサラリーマンで無い事は確かだ。おそらく自営業者ばかりだと思われる。知り合った人の中には、宿屋だったり、レストランオーナーだったり、会計事務所の人だったり、比較的時間が自由になる人たちが多かった。そういう人たちは、公園で子供に譲り合いなども躾けたい感じで、単に遊ばせているのが目的には見えない人も多い。この辺に自営業者達の目的意識が見えたりするから面白い。
自営業者達にとって、 1番大切なものは人との繋がりであるから、そういうものをお子さんに教えるのは、公園が1番なのだろう。間違えても私のように、息子を牧場や小浅間山に連れて行くような事は無いのかもしれない。そういえば、 0歳児、 1歳児、 2歳児のお子さんを連れて山に登っている人を、浅間牧場を一蹴している人を、私は過去に1度も見たことがない。
話を戻す。
公園で仲良くなったお母さんの中に、オムツをはかせる時に暴れまわると嘆いている人がいた。普通、そういう悩みを持つ人は少ないので、どうも変だなぁと思っていたら、子供にテレビを見せてないという事だった。
当然のことながら幼児にテレビを見せなければ、キャラクターに愛着が湧かない。
そうなると、オムツをはかせる時に暴れまわっても仕方がないのである。
しかし、テレビを見せればたちどころに解決してしまう。例えば、うちの息子には、 NHKの教育テレビをよく見せている。当然のことながら、おかあさんといっしょなんかを見ている。そこには、ムテキチ・ミーニャ・メーコブといったキャラクターが出てくるのだが、そのキャラクターがあるオムツを買えば良いのだ。そうすれば、
「ムテキチを履こうね」
「ミーニャだよ」
「メーコブのオムツに変えようね」
と言って簡単にオムツをはかせることができるのである。
子供にとっては、キャラクターは魔法の言葉である。
ご飯を嫌がっていても、
アンパンマンのスプーンを与えれば、
食べるかもしれないのだ。
しかしそのためには、アンパンマンを見せなければいけない。幼児にテレビを見せないと言う選択もありだが、その選択は、お父さんお母さんに重労働をもたらすかもしれないのである。それを説明したら、オムツをはかせることで悩んでいるお母さんは衝撃を受けていたようだ。あのお母さんは、あの後、子供たちにテレビを見せるようになったのだろうか?
長い前置きになってしまったが、ここから本題に入る。
幼児の世界には、彼らなりの論理があったりする。例えばうちの息子に関して言えば、歩行中にマンホールを見つけると、どうしてもその上に足をつけてからでないと気が済まない。ホームセンターの通路に、点線のようなものがあった場合も、必ずその上を歩かないと気が済まない。まぁそういった彼らの独特の論理やこだわりがあったりする。それを親が無視すると、いきなり泣き出すのである。
最初、息子を児童公園に連れて行った時に、適当な時間になったので帰ろうとすると、息子が烈火の如く怒り出して泣きわめいた。なので、 2回目から好きなだけ遊ばせてみたら、ちょうど55分になるとピタリと遊びを止めて、駐車場のほうに自分から歩いて行きだした。これも息子なりの独特の論理やこだわりなのかと思い、 1週間ぐらいそれを続けたら、やはり55分でピタリと遊びを止めた。不思議なのは時計もないのに、正確に55分でピタリと遊びをやめることである。誤差は1分もない。恐ろしいほどのこだわりに驚いてしまう。
要するに彼らには彼らの、論理とこだわりがあるのだ。それを尊重すれば、物事はスムーズに進む。幼児にぐずっられずに済むのである。そして、どういうわけか、私は息子の論理やこだわりを発見するのが得意であった。おそらく私に弟が2人いたことと無関係ではないだろう。だからなぜ息子が泣き出すのかある程度わかった。
分かれば対処も簡単になってくる。彼らの論理とこだわりに沿って、オムツを履かせたり、食事をさせたりすれば良いからである。だから、 Eテレのキャラクターが入っているオムツを買って履かせている。息子のこだわりをうまく利用するためである。
ただし、息子のこだわりが分かったとしても、
それに100%付き合うという事は無い。
ある程度は付き合うけれど、できないケースが多い。
だから、どこかで線引きが必要になってくる。
どんなに泣き喚いても、社会には、息子のこだわりとは、別のルールがあると言う事を教えなければいけない。そのために、最も効果的に教えることができるのが児童公園であった。息子はいつも、児童公園で遊ぶ遊具の順番を決めていた。しかし、混雑しているときは、別の人が遊具を使っているケースもある。そういうときに、社会には順番というものがあることを教えられるのが児童公園だったりするのだ。そういう意味で、児童公園は最高の教育環境でもある。息子の写真や動画を撮っている暇は無いのだ。もちろん撮っているけどね。
つづく。
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シュタイナー教育を行う幼稚園には、時計や電化製品はありません。
おもちゃも木製や金属製、大人が使っているものとほぼ同じ。プラスチックのおもちゃは皆無。
家庭でもテレビを見せない、CDで童謡を聞かせたりはしない…など。
興味を持ち、市内のシュタイナー子ども園へ土曜日だけ親子で1年通いましたが、続かずに今に至ります。
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