6月30日、新横浜−小田原間を走行中の東海道新幹線「のぞみ225号」の先頭車両で、男が焼身自殺を図り、男を含め2人死亡、26人が重軽傷を負う「列車火災事故」が起きましたが、今回の事件について、マスコミは「新幹線の安全神話が崩壊した」と批判しているようですけれども、鉄道に詳しい御客様から聞いた話では、全く違うようなので紹介しておきます。
今回の事件と、よく比較されているのは、2003年2月18日、韓国大邱地下鉄です。同じく自殺志願者の男が車内で飲料用ペットボトルの中のガソリンを振り撒いて放火した事件がありましたが、その時は192人が死亡、148人が負傷する大惨事となる事件になりました。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%A4%A7%E9%82%B1%E5%9C%B0%E4%B8%8B%E9%89%84%E6%94%BE%E7%81%AB%E4%BA%8B%E4%BB%B6
によると
『放火された車両は難燃材を用いて製造されていたが、高熱で融解する材質が使われており、特に窓ガラスの支持等に使用されていたゴム材が溶けて部品が脱落し、火炎が編成全体に行き渡る結果となった。』
とあります。つまり、韓国の列車は難燃材を使っていたにもかかわらず190人の人が死亡したわけです。それに対して、新幹線の場合は、自殺者以外に死んだ人はたったの1人です。
では、なぜ新幹線が、おなじような事件で火災をコントロールできたかというと、構造、機能上やむをえないものを除き、不燃性の材料を使用することになっているためとか。もちろんやむえず難燃性のものを使うケースもあるけれど、できるだけその使用量を少なくするとともに、できるだけ極難燃性のものを使うようにしているためということです。
宿屋をやっているために難燃性というものが存在することは知っていました。けれど極難燃性というものが存在していること自体知らなかったですね。要するに難燃性のものにもランクというものがあって、ガソリンや灯油をばらまいても燃えない物を新幹線では使っているわけです。だから可燃性の油を撒かれ火を点けられたにも関わらず車両に燃え広がることなく、消火後、自走して車庫に戻ることができたのだそうです。ある意味、今回の事件は、新幹線とその運転手さんの素晴らしさが証明されたようなものだと言っていたのがワタシ的にはかなり印象的な話でした。
つづく。
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こういう事件が起きた場合って、だいたい、非難することにマスコミは集中しますけど、事件によって、証明された素晴らしかった点は、素晴らしかったと、褒め称えないと、優秀な現場の人たちが気の毒です。
私自身への自戒を込めて、外野から非難するだけなら、誰だってできるけど、ちゃんと、素晴らしいところは、素晴らしい、と知らせるのもマスコミの役目だよな、と、思います。