2015年07月05日

20世紀最後にオープンした宿

 実は、うちの宿は昨日で15周年を迎えた。北軽井沢ブルーベリーユースゲストハウスは、 15年前にペンションとしてオープンしたのである。その1年後の14年前に日本ユースホステル協会と契約をして、ユースホステルの仲間入りもしている。しかし、最初はペンションとして15年前にオープンしたのだ。つまり昨日は、オープン15周年記念日だった。

 今まで黙っていたのは、15周年記念日を集客のために利用するのが、なんとなく恥ずかしく、めんどくさかったからである。黙っていれば、ずっと雨が続いているので、ひょっとしたらお客さんがゼロかもしれないので、その時はのんびり家族だけで過ごそうかと思っていたが、結局、 5人くらいのお客さんが泊まりにきてくれたのでありがたかった。なので、いつもよりちょっと贅沢な食事でお客様のもてなしをさせてもらった。

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 それはともかく、思い出すのは15年前のことである。ペンションを始めたはいいが、お客様が全く来なかった。当然である。私がペンションを始めた事は、友人にも知り合いにも教えてなかったからだ。ごく親しい友人しか知らなかったのだ。もちろん、友人をお客さんにしようなんて気持ちはこれっぽっちもない。そういう人が現れたら、手伝ってくれと言って、無料宿泊してもらっている。そんな訳なので、経営が圧迫して大変だった。

 そこで日本ユースホステル協会とユースホステル施設の契約したわけだが、ユースゲストハウスとして再オープンしたのは、 14年前の正月が終わった次の土曜日であった。今で言う成人の日である。これで少しはお客さんが来るかと思いきや、経営状態は良くならなかった。3カ月間ぐらいは、ユースホステルの会員さんは、ほとんどこなかったように思う。お客さんが来るようになったのは、夏が始まる7月頃だったような気がする。ある日突然、どどっと来だした。

理由は至極単純なことであった。口コミであった。当時はインターネットというものが発達してなかったので、旅人同士の口コミによってうちの宿が紹介されたのである。そういう意味で、 20世紀は口コミの時代であったのかもしれない。ある意味、いい時代であったと思う。パソコンに詳しくなくても、ホームページをいじれなくても、宿の仕事を一生懸命やっていれば、あとからお客さんがやってきた時代だった気がする。しかし、 21世紀ではインターネットを知らなければ始まらないように時代は変わった。

 今でこそ、私のホームページをいじることができるが、そうなるまで3年から4年かかっている。恥ずかしながら、未だに右手の人差し指1本で文章を書いている自分である。そんな人間が、ブログやFacebookをいじるようになるのだから、自分のことながら呆れかえってしまう。これだけインターネットを利用している自分が言うのもなんだが、宿屋は宿で勝負をしたいというのが偽らざるきもちである。


つづく。

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posted by マネージャー at 23:18| Comment(2) | TrackBack(0) | 業界裏話 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
ちなみに今日(7月5日)は我々の結婚記念日です。
おかげさまで2周年を迎えることができました。
ありがとうございます&
今後もよろしくお願い申し上げます。
Posted by マサ at 2015年07月05日 21:56
いつも御利用ありがとうございました。考えてみたら、うちがオープンした7月第1週の週末に御結婚されていたのですよね。つまり私たちは、同じ記念日をすごしたわけです。うちが二十周年の時は、そちらは7周年ですね。
Posted by マネージャー at 2015年07月05日 23:58
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