2015年07月22日

手がかかる子と出会った『イワンの馬鹿』

 今日、もう一度、駐車場のラインを引きなおした。

 前は、駐車場の巾が、2メートル50センチだった。それを10日前に3メートルに変更したわけだが、今日は、それを3メートル50センチに再度広げた。1台分の駐車スペースが減ったわけだが、それでも9台は駐車できる。裏の駐車場とあわせれば、16台も駐められる。定員が、19名なので、16台のスペースで充分なのである。

 そもそもうちの宿は、千坪の敷地がある。無駄に土地ばかりが広いので、駐車場くらい、ストレス無く駐めさせてあげたいと思った。御客さんの心情も同じだろう。それにファミリーの御客さんが多くなってきたことも駐車スペースを広げた理由である。小さいお子さんを連れてこられる御客さんが多いので、子供さんの事故防止のためにも広めのスペースが必要だと思っていたのだ。

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 前置きはこのくらいにして本題に入る。

 駐車場のラインを引きなおしていると、2歳3ヶ月の息子も真似をする。嫁さんとコンベックス(巻き尺)でメートルを計っていると、2歳3ヶ月の息子もコンベックス(巻き尺)ではかりはじめた。ペグをハンマーで叩いていると、息子も小さなハンマーを持ってきて叩こうとする。トラロープを張ると、息子もトラロープを張ろうとする。あぶなかしくてしょうがない。

「やめなさい」

と怒鳴りたくなるのだが、ここはグッと押さえた。私が怒鳴ると、息子も真似して怒鳴るようになってしまうからだ。これはもう何度も経験済みである。息子は私の行動を真似してしまう。だから子供が出来てから短気をおこせなくなってしまった。そのかわりに嫁さんが、ある方法で息子を躾けてくれる。息子の悪戯を好意的に受け止めるのだ。ハンマーで悪戯していると

「ああ、ありがとう! ハンマー持ってきてくれたんだ。ありがとうね」

と褒めに褒めてハンマーをとりあげてしまう。

 息子は、そういうつもりは無かったかもしれないけれど、
 褒められて悪い気はしないから素直にハンマーを手渡す。
 嫁さんは、いつも、この手を使って
 ヨイショしながら危険な悪戯を防止するのである。

 その結果、息子は、徐々に親の仕事を邪魔せずに
 親を手伝うようになってきた。
 どんなに無茶苦茶にされても
「ありがとうね、◆◆してくれたんだよね」
と言われるものだから、息子は、本気で親をサポートしようとするようになってきたのだ。

 まるでロシアの民話『イワンの馬鹿』を地でみているようである。うち嫁さんは育ちが良かったためか、こういう才能があったのには助かった。おかげで、息子のイヤイヤ期も大したことなくすみそうだ。その結果、息子にはあまり手がかからない。

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 手がかからないといえば、公園で知り合ったお母さんが「うちの子は手がかかってしょうがない」とこぼしていた。けれど私には、そうは見えなかった。その子は、うちの息子と大差ないように見えた。唯一違うところは、1歳の弟がいたところだ。

 当然のことながらお母さんは、一歳の弟ばかり見ている。三歳のお兄ちゃんのことは見てない。結果として無視されているような感じなのだ。だから三歳のお兄ちゃんは、お母さんの気をひくためにワザと転んだりする。するとお母さんは「服を汚して」と烈火のごとく怒るのだ。お母さんは、ワザと転んだりしているとは夢にも思ってないのは、はためで見ていてよくわかる。こういうのは、当事者には分かりにくい。冷静な第三者でないと分からないのだと思う。

 それだけに三歳のお兄ちゃんを哀れに思った。だからうちの嫁さんは、三歳のお兄ちゃんを褒めて褒めまくって、うちの息子と遊ばせていた。三歳のお兄ちゃんは、うれしそうに、うちの息子と遊んでくれた。その子のお母さんは、子育てにいっぱいいっぱいで、周りが見えてなかったんだろうと思うけれど、こういう風景は、ある程度、遠くからながめた方が、よく見えるのだ。手がかかる子供というのも、遠くから見たら、本当はそうでないことが多いのではないだろうか? もちろん多動性障害をもつ子供さんもいるので一概にはいえないのだけれど。


つづく。

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posted by マネージャー at 20:40| Comment(2) | TrackBack(0) | グンマーで嫁が出産と育児 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
健くんお利口さんですね。大人が遣ってる事は何でも真似したがりますよね。見てるこっちがヒヤヒヤしてしまいます(^_^;)

キョウダイが居ると、お兄ちゃんやお姉ちゃんって下にお母さんを取られたって思ってあの手この手でお母さんの気を引こうとするんですよね。
下バッカリだと、お兄ちゃんやお姉ちゃんはワザとイタズラしたりするんですって。

だから、下にバッカリじゃなくて上の子も一緒に巻き込んで相手しないとダメ何ですって。

うちはヒータンにオッパイやミルクを飲ませてる時、ノンタンが物欲しそうに来たら「ノンちゃんも後でお相伴する?」と聞くと嬉しそうに「お相伴する」と残ったミルクを飲んでくれたりします。

ヒータンのオムツ替える時も「ノンちゃん、ヒカリちゃんのオムツ持って来て」と言ってあげるとニコニコしながらヒータンじゃ無くて自分のオムツを持って来て「ハイ!持って来てくれてアリガト♪」と言ってます。
私的に「これ…ノン太郎のオムツじゃん(^_^;)」と思いつつも「うん、アリガト。ヒカリちゃんにはオムツ大きいわ〜。もっと小さいの有るから見つけてみ♪」何て言ったりしてます。

キョウダイが居るとお兄ちゃんやお姉ちゃんも一緒に巻き込んで相手しないと上は拗ねちゃいますね(^_^;)
Posted by 山ガール特訓中 at 2015年07月23日 08:51
山ガール特訓中さん御夫婦は、子供さんにとって理想の御両親だと思いましたね。ある意味、うちが目指す御家庭の一つですよ。宿屋をやってて良かったなあと思うのは、それぞれの家庭を外から見ることによって勉強できることです。育児ブログもそうですが、いろいろ参考になることがおおくて面白いです。
Posted by マネージャー at 2015年07月23日 18:40
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