2016年03月03日

勉強のために他の宿に泊まってみた結果2

 前回(昨日)の続きです。去年の11月から今年の1月までの間に、勉強のために毎週のように宿に泊まってみました。その結果いろいろ分かったことがあるので、それについてつぶやいてみようと思います。

 これは私にも意外な結果なのですが、幼児がいるかいないかで、泊まれる宿が大幅に減ってくることに気がつきました。子供がいなかったときは、金さえ払えばどの宿にも泊まっれたんですが、夫婦2人と2歳児を連れて旅をする場合、泊まれる宿が半減してくるんです。逆に、ファミリーペンションとか、幼児歓迎の宿に泊まるという選択肢が出てきました。

 で、ファミリーペンションに宿泊しようと思って、色々口コミを見たり、個人的に仲良くしているペンションオーナーの話を聞いたりして、いろいろな注意点について情報収集したのですが、幼児連れのご家族には便利そうに見えるファミリーペンションには、それなりの問題点があることが分かってきました。幼児のお子さんがたくさん集まる宿というのは、便利は便利なんですが、子供の教育環境には必ずしもよくないということなんですね。

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 これはどういうことかというと、大勢の子供さんが集まれば、その中には必ずしも行儀の良いお子さんばかりとは限らないということです。で、そういう環境の中で初めてのお泊まりデビューの場合は、 2歳児の息子が真似をしてしまう可能性があるということなんです。ここでは騒いでもいいと、勘違いしてしまうということです。だから、最初は無理してでも、コース料理を食べさせるような大人の宿に何泊も宿泊して、 2歳児の息子に勉強させるべきであると、複数のファミリーペンションのオーナー自身が言っていました。

 なるほどなぁ

と思いました。というのも、この件に関しては、私自身にも覚えがあるからです。うちの宿でも、周りのお子さんたちが行儀の良いお子さんばかりの時は、 1人ぐらい例外がいたとしても、その1人がハメを外すような行動には出ないんです。ところが、いつも行儀の良いお子さんなのに、周りの影響を受けてしまうと、行儀が悪くなるケースもあるんです。

 で、ファミリーペンションの中には、子供が行儀が悪くても大丈夫なシステムをとっているところがたくさんあります。これは、子供に優しいようでいて、結果として優しくないんですね。子供に対する教育のチャンスを奪っているわけですから。

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 で、色々考えた結果、うちの息子が最初に泊まる宿は、 1泊3万円位の高級ホテルにしました。もちろんハイシーズンだと幼児は泊まれなかったと思います。 11月のオフシーズンの平日だからこそ、 2歳児の幼児がいても宿泊することができただと思います。案の定、私たち以外、誰1人として幼児連れはいませんでした。といっても、ガラガラだったわけではありません。オフシーズンといえども大勢の団体様が入っており、温泉もレストランも人で溢れていました。けれど泊まっていたのは、ほとんど60歳以上で、ファミリーは私達一家族だけです。

 当然のことながら、幼児連れの私たちは隔離されてしまいます。食事の時間をずらされて、座席も隅っこに指定されているのですね。といっても、そこそこお客様が宿泊していますから、やはり隣のテーブルに他のお客様がいます。 50歳から60歳くらいの女性の団体さんです。楽しそうにディナーを楽しみながら、おしゃべりをしていました。そこに、 2歳連れの私たちがやってきたもんですから、最初はジロリと見られてしまいました。

 めんどくさい奴らが来たなぁと思ったのかどうかわかりませんが、少なくとも歓迎された雰囲気は感じられませんでした。しかし、息子が静かに食事をしているもんですから、最後にはお隣から絶賛の声がかかりました。もちろん配膳の方々からも絶賛の声です。絶賛されるということは、 2歳児の割には行儀は良かったということですね。以前、行儀の悪いお子さんに出会ったことがあるということだと思います。 2歳児は、愚図られて当たり前と言うイメージが定着しているんだと思います。

 しかし、そのイメージは間違っていると思うんですよね。これは北軽井沢の一人旅をメインにしている宿屋をやっているから分かるんです。うちの宿にも小さなお子さんは泊まりにきますけれど、みなさん行儀がいいんですよ。例外もいますけれど、基本的には行儀の良い子が9割です。で、例外が発生する時というのは、ある特殊な条件下だけなんですね。

 具体的に言うと、多動児ぽいお子さんが複数いると無法地帯になってしまうんです。みんながそれを真似てしまうんです。それを防ぐためには、宿にファミリーペンションという部分を出さないようにするしかないんです。だから、うちは無法地帯にさせないためにも「ファミリーペンション」を前面に出していません。実態とは違っていても、あくまでも一人旅がメインの宿である事は変えるつもりはありません。

 それはともかくとして、静かに食事をする2歳児という存在が認識され始めると、周りの評価は一変します。もうそれだけで、誰からも可愛がられるわけです。お風呂に連れて行っても、売店に連れて行っても、ロビーの座席に座っていても、みんなから可愛がられるわけです。

 チェックインの頃は、これが全く逆だったから、いかに空気が変化したかが、肌で分かってしまいます。そういう意味で、 2歳児というのは得ですね。たかだか静かに食事をするというだけで、人様からこうも高く評価されるわけですから。


 けれど、静かに食事をするというのは、それほど難しいことじゃないんですよね。前もって静かなレストランに行って五回くらい練習すればいいだけですから。もちろんフードコートやファミリーレストランではダメです。ああいうところは、騒いでもいいと勘違いするために、かえって害があります。

 外食は静かに食べるべきなんだと理解させるためには、それなりの場所だけで、何回か練習しないといけません。しかしそれを最初にやっておけば、外食の時は静かに食べるもんだと言うルールが、 2歳児に定着するから後が楽なんですよね。

 最初は、喫茶店が良いかと思います。他のお客様に迷惑がかからない時間帯を選んで、ケーキを餌に静かに食べる訓練をするわけです。そして徐々に時間を伸ばしていけば、最終的には三つ星レストランで食べられるマナーが身につくと思います。

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 そして幼児連れなら、お子さんにとっての最初の宿は、慎重に選んだ方が良いと思います。ただ単にファミリーペンションだから大丈夫かというと、そういうわけでもありませんから。もちろん教育のことを、そこまで大げさに考えなければ、それほど気にすることはないかと思いますけれど。



つづく。

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posted by マネージャー at 09:16| Comment(0) | TrackBack(0) | テーマ別雑感 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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