前置はさておき、本題に入ります。
去年の11月から今年の1月までの間に、勉強のために毎週のように宿に泊まってみました。その結果いろいろ分かったことがありました。前回は、子連れの宿泊について書いてみましたが、今回は、じゃらん・楽天の予約について書いてみます。
自分で宿泊先を決めようとしたとき、結局インターネットで探したんです。紙媒体で探してないんです。というか、そういう便利な紙媒体は、もう手に入らないんです。だからインターネットを利用することになる。当然のことながら口コミを読んで決めています。口コミの最大情報量を持つサイトは、トリップアドバイザー・じゃらん・楽天・ブッキングゴムなどですが、どこがいちばん参考になったかというと、じゃらん・楽天なんですよね。この2つが1人勝ちしているわけです。
もちろん宿屋の情報ネットワークがありますから、どの宿が評判高いかは私も事前に知っています。だから自分の持ってる情報で良い宿に泊まっろうと思えば泊まれるのですが、今回はそういう宿は、一切排除して自分の全く知らない宿に泊まっろうと言うテーマを持って、宿探しをしてみたんです。で、 1泊に3万円くらいを使おうと思ったら、目の色を変えて口コミサイトを探して読み込むわけです。失敗したくないわけです。自腹を切って宿を探してみたら、その辺の気持ちは痛いほどわかりました。
しかしです。今回は、じゃらん・楽天が発行するプレミアム宿泊券というものがあったんです。つまり、今年度に限っては、半額で泊まれたわけです。 1泊3万だったとしても、実は半額の1万5,000円しか払わなくて良かったですね。そのためには、そのクーポン券を獲得しなければいけません。そのチャンスは、群馬県に限って言えば10月、 11月、 12月、正月、 2月と、5回ぐらいありました。もちろん、長野県とか、山梨県のプレミアム宿泊券もあります。
けれど、ものすごい競争倍率ですので、朝10時のクーポン券発行時間に、すぐにゲットして、1分以内に予約しなければなりません。それで、やっと予約できるかどうかなんです。だからプレミアム宿泊券をかたっぱしからゲットして、迷っていたら1分後にプレミアム宿泊券のクーポン券の有効期限は終わってしまうのです。だから前もって泊まりたい宿を調べておいて、プレミアム宿泊券が発行されると同時に予約を確定するわけです。そうすれば、半額で泊まれるんですね。この制度を利用して、私たちは、毎週のように、いろんなホテルやペンションに泊まって宿泊の勉強させてもらったんですが、 1つだけ非常に気になることがありました。
宿屋の中に、ごく稀に自分から契約を破る宿屋があるということです。
それも五つ星をもらっている有名な宿屋が、そういう行為をするんですよ。
宿屋が、宿泊プランを、じゃらん・楽天に出したとします。
そこにお客さんが予約をしたとします。
この時点で契約は成立しているわけです。
ところが、それを後になってひっくり返す宿屋があるんですね。
どういうことかというと、宿屋のマネージャーの中には、インターネットに詳しくない人もいるわけです。そのために、じゃらん・楽天の操作が今一つよくわからなくて、設定ミスで安すぎるプランができているケースが稀にあるわけです。
こういう場合は、宿屋が設定ミスをしてプランを出しているわけですから、宿屋の責任です。宿屋はどんなに安かろうが、成立した契約を履行する義務があります。そうでなければ最低でも、予約が入った直後にメールか電話をして、
「さっきのプランは設定ミスでしたごめんなさい。本当はこの金額ですから、そっちに変えていただけませんか? 」
と、連絡をするのがマナーというものです。もちろん、それだって決して褒められたことではありません。宿が悪いんですから、本来なら契約は成立しているのだから、宿側が泣くべきことであって、お客さんに謝って、料金を変更するべきではありませんが、それでも、予約した直後に連絡があるのなら、まだ話はわかります。
ところが、 1ヶ月以上前に予約したにもかかわらず、宿泊の前日になって、
「こちらのプランの設定ミスでした。 1泊2万円ということでしたが、本当は3万円です。すいませんが、当日は3万円払ってください」
という電話がかかってきました。
最初に電話を取ったのは、私でしたが、相手は自分の名前も名乗らずに、うちの嫁さんの名前を連呼してきたので、嫁さんと電話を変わりました。ずいぶん失礼な電話だなぁと思ったものです。一体誰だろう?と不審に思ったんですが、これが契約をひっくり返そうとした例の宿でした。うちの嫁さんは、どんどん顔色を失って、どんよりとしていたので
「どうしたの?」
と聞くと
「訃報です。今日になってん宿の値段が1万円値上がりしました」
「え? 出発前日に値上げなの? どういうこと?」
「・・・・」
「1ヶ月前にじゃらんで、2万円のプランを申し込んだんだよね?」
「うん」
「それが出発の前日に勝手に値上げ? おかしいだろう? 電話をもってきて」
「やめて! 明日、泊まるのに、相手を刺激するようなことは言わないでよ。泊まりづらくなるじゃない」
実は、うちの嫁さんは、その宿(伊香保の宿)のファンでもありました。宿に泊まった事はなかったのですが、レストランの料理は何度か食べたことがあり、料理も内装も嫁さんが特に気に入っていた店だったのです。
だからこそ、この仕打ちにショックを隠せなかったようで、顔面が青ざめていました。それは1万円が惜しかったということではなくて、そういうことをする宿だったんだということに衝撃を受けていたようです。そこで電話をかけて文句の1つでも言ってやろう。それがダメなら予約サイトのじゃらんのほうにクレームを入れてやろうと思ったんですが、
「やめて! 明日、泊まるのに、相手を刺激するようなことは言わないでよ。泊まりづらくなるじゃない」
と嫁さんは拒否します。どうしても相手の宿から、嫌な客だと思われたくないようです。これほどの仕打ちをされても、相手の宿を思いやっていることを考えると、よほどその宿に思い入れがあったんでしょう。仕方がないので、相手に対して柔らかく電話で諭すことにしました。まず、担当者を呼び出しました。そして低姿勢に問いかけたのです。
「さっき電話してくれた佐藤智子の夫だが、家内がどんよりしてるんだよね」
「・・・・」
「オタクが値上げの電話してくるまでは、明日の伊香保旅行のためにウキウキしてたんだよね。1ヶ月前から楽しみにしていたんだよ。だけど電話以降、どんよりしてるんだよ。せっかくの伊香保旅行が楽しめそうにないんだよね。楽しい旅行が、暗い旅行になっちゃったんだよね」
「・・・・」
「別にクレームをつけてる訳じゃないよ。そちらさんがそう言うルールだというなら仕方ないよね。でもさぁ、予約した直後に電話をしてくれるならともかくとして、出発の直前に、それもあと10時間後に出発するという時になって、すいません1万円値上げしますと言われたら、普通どんよりとするよねー。だって契約は、 1ヶ月前に成立しているわけだから、そのつもりで、こっちは予定を立てているよね。それひっくり返す宿が、この世に存在するとは想定外だったしねえ。予約した1ヶ月前に、契約変更を宿側がもし出るならわかりますよ。1ヶ月も放置しておいて、出発の10時間前に、それも電話で口頭で言ってくるなんて経験は初めてです」
「だから先にお願いをしたわけで、あくまでもこちらをお願いをしたわけなので」
「ふぉー、オタクは、あくまでもお願いしただけで、勝手にうちの家内が1万円を払うというたわけで、 1万円払うのはあくまでも客側の好意?という風に聞こえますが、そういうことをおっしゃってるのでしょうか?」
「いえ、決してそういうわけではなく・・・・」
「別に1万円を払うのが嫌だというわけではありませんよ。 1万円を払います。ただ、楽しい気分で旅行しようと思っていた矢先に水を刺されて残念でなりません。誰だってそうなると思いますよ。1ヶ月も前に契約が成立しているのに、出発の10時間までに値上げですって言われたら、せっかくの楽しい旅行も、暗い気分になっちゃいますよ。わかりますよね?」
「解りました。今回は2万円でいいです」
はあ? 2万円でいいとはなんたる言いぐさだと思いましたけれど、私は、それをグッと噛みしめましたね。
「いえいえ、こちらも払わないと言ってるわけではないんです。払いますよ1万円余分に。ただ、気分良く旅行ができなくなるんで、そこをなんとか、うちの嫁さんのどんよりとした顔を笑顔にしてやってくれと言ってるんですよ。それだけを伝えたかったんです」
「いいえ、今回は2万円でいいです」
この後もいろいろ電話のやりとりがあって、結局、 2万円で泊まれることにはなったのだが、私たちが気分を直したわけではありません。ずっと、もやもやしたままです。なんか相手の言いぐさに納得できてない。もちろん金額の問題ではなくなっている。何かモヤモヤがとれない。そして、モヤモヤしたままチェックインしたわけですが、宿側は、直前に値上げしたことを最後まで謝らなかったので、やはり「モヤモヤ」は、残ったままでした。
一言あれば、「モヤモヤ」は消えていたと思うんですけれどね。きっと宿側は、1万円安く泊めてやったんだと思ってるんでしょうねえ。それがサービスなんだと思っているんでしょうね。しかし、客側の立場だと、契約を直前でひっくり返された被害者でしかありません。はっきり言って、もう二度と泊まりたくないと思っています。
けっきょく、このような反則は、宿屋にとっても、いいことなんか1つも無いと思いますね。目先の1万円に目がくらんで、昔からのファンであった家内を幻滅させ、過去にホームページで紹介していた、その宿のレストランを私が消してしまっていますから。
ちなみに、私達は泊まった宿のほとんどに、 5つ星をつけて、口コミにも絶賛の書き込みを書いているわけですが、この宿だけには、まだ何も書いていません。冷静に評価をすれば、施設面では確実に5つ星なんでしょうが、最初についたケチのために、心情的には、 1つの星もつけたくない気分です。
ということで、もしこのようなことが起きたら、どうすればいいのか?
トラブルに関するお問合せについては、
じゃらんホットラインに電話すると良いかと思います。
もしお客様の訴えに正当性があれば、宿側は必ず謝ってくるはずです。
【じゃらんホットライン】
0120-15-5971
11:00〜13:00/14:00〜17:00 土日祝、年末年始を除く平日
http://help.jalan.net/app/answers/detail/a_id/10408
ただし、このホットラインは平日しか使えませんので、今回のように出発直前に起きたトラブルは、土日祝の場合も多いでしょうから、【じゃらんホットライン】は使えません。そういう場合は私のように「情」に訴えれば、宿側も過ちを認めて相手が引き下がる可能性があります。常識のある宿のマネージャーであれば、大抵の場合は大丈夫だと思います。というか、そう思いたいですね。
つづく。
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き
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私も宿の予約で楽天を使うことはありますが、そのような事態は
一度もないです。
今後そのようなことがあったときは参考にいたします。
インターネットに詳しくないマネージャーは大勢いますから。
そういう輩の中に、金に目がくらんで非常識な行為をする人がいてもおかしくないですから。