2019年02月20日

茶臼山動物園 その2

 シマウマは、馬ではなくロバです。

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 カモシカは鹿ではありません。牛の仲間です。
 コンドルは、ワシ・タカの仲間ではなくコウノトリの仲間。
 さらに言うと蜘蛛は、昆虫ではなくて動物です。
 だから動物園にいても不思議はないんですが、どこの動物園にもいません。

 そんなことは、どうでもいいとして、シマウマは、ヌーたちと一緒に暮らし青い草を求めて移動します。見かけとちがって凶暴で、ライオンを蹴り殺すこともあります。もちろん人間にも慣れず、ペットや家畜にもなりません。子どもの頃から大切に育てても、年をとるにつれて気性が荒くなり、手がつけられなくなってしまい、まったくもって言うことを聞かない。 この動物園では、おとなしそうに草を食べていますが、全く大人しくない。絶対に人間の言うことを聞かないので有名な動物です。人間の指示など絶対にきかない。



 むしろロディオに向いている。
 そのくせ、本気を出したら足が速く時速60kmで走る。
 競馬馬なみに早い。地上最速のロバです。

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 上の写真は、シロオリックスです。野生では絶滅した動物です。まあ、朱鷺みたいなものです。オリックスバファローズという球団がありますが、あれはオリックスとバッファローという意味ではなくて、オリックスという会社が、近鉄バファローズという球団を買い取ってできたので、この動物とは何の関係もありません。あくまでもバファローズです。そもそもオリックスという会社の社名の由来も、その動物とは何の関係もありません。

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 これは、カモシカの行動展示。単なる崖にネットを貼って、カモシカを放し飼いにしているだけなんですが、これは良いアイデア。カモシカに檻は必要ありません。それより建物が建たないような崖に放し飼いする方が、カモシカにとって住みやすいからです。空き地の有効利用ですね。

 ちなみにニホンカモシカは、特別天然記念物。パンダに負けないくらい珍しい動物でしたが、戦前においては、繁殖も成功例はなく、動物園もサジをなげている状態でした。しかし、第二次大戦のために全国各地の動物園は、動物たちを失ってしまい、もう一度、動物を収集することになると、にわかにニホンカモシカが注目されました。ニホンカモシカは欧米の動物園ではとても珍重される動物で、入手を希望する国が多いことから、多くの貴重な動物を手に入れる可能性がでてきたからです。そういう意味でカモシカは、日本の動物園を救ってくれた救世主みたいなものです。


 これはタンチョウ鶴。

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 江戸時代の日本人は、野鳥を日常的に食べていたんですが、その中でも最も高価だったのがタンチョウヅルの味噌漬けです。これが1番高くて、かなりの大金持ちでないと食べられなかったそうです。逆に1番安かったのが朱鷺だったようで、肉が真っ赤なためにだれも食べるものがいなくて、どうしても食べるときは夜中でないと、食べられなかったそうです。私は子供の頃は、朱鷺の肉を食べたことがある老人が、まだ佐渡島にも生きていました。

 それはともかくとして、このタンチョウ鶴を捕まえるのにはかなり苦労したはずです。
 というのも、タンチョウ鶴は強いんです。
 オジロワシと戦えば圧倒的にタンチョウヅルの方が強い。
 オジロワシが殺されてしまう。

 釧路の鶴おばさんから聞いた話では、タンチョウヅルとどたかった人が何人か釧路にいるんですが、みんな肋骨を5〜6本折られているとのこと。鶴がパニックになって、人間に対して攻撃してきたら、死を恐れなければいけないらしいのです。

 そう考えると、鶴の恩返しの話は、妥当性があります。もし鶴を捕まえようとするならば、罠でなければ捕まりませんよね。逆に言うと、罠にはまった鶴を助けるのも命がけだったかもしれません。


 これはオランウータン。

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 腕力の強いことで有名で、チンパンジーやゴリラのように群れを作りません。
 逆に言えば、喧嘩をしない猿でもあります。

 昔、猿の惑星という映画があって、その映画ではゴリラが1番野蛮で暴力的に描かれており、オランウータンが知的な学者風に描かれており、チンパンジーが心優しく平和主義的にはイメージで描かれていましたが、実は1番凶暴なのがチンパンジー。仲間同士殺しあったりもするし、狩りもするので、ほぼ猛獣と言っていいです。人間の遺伝子と最も近いのが、このチンパンジー。 1番凶暴な類人猿が、いちばん人間に近い。

 猿の惑星の原作者は、1943年に日本軍の捕虜となる。翌1944年に捕虜収容所を脱走し、イギリス軍の水上機で脱出。その時の体験をヒントに、猿の惑星を描いたらしい。それを前提にあの映画を見ると、彼ら(差別的な白人)の感情がよくわかります。



 第二次大戦前までは、彼らは私たちを猿だと思ってたわけです。で、そんな彼らはチンパンジーにシンパシーを感じている。ゴリラを野蛮。オランウータンをずる賢いと思っている。もういちどリメイク版でない『猿の惑星』を見ると、彼らの差別意識がみえてきます。


アフリカタテガミヤマアラシ。
アニメ『けものフレンズ』で大人気となりましたね。

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アニメ『けものフレンズ』で、どこの動物園でも大人気の動物ですが、
動物園によっては擬人化を嫌う人たちがいます。
ピッキオなどの自然ガイド団体などは、擬人化を非常に嫌う。

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私は擬人化はありだと思っています。
いくら理想論を言ってみたところで、まず動物に子供たちが
「ふれあいたい」
という気持ちが起きない限り、始まらないからです。
だからアニメ『けものフレンズ』は大歓迎です。
しかし茶臼山動物園では、擬人化を否定的に捉えているようで、
ここには『けものフレンズ』がありませんでした。

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この動物園の最大の見物は、このレッサーパンダ。行動展示が素晴らしくて、目の前をちょろちょろとレッサーパンダたちが歩いています。このように至近距離で写真が撮れるのが嬉しいですね。これぞ行動展示の見本と言う感じです。

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 ここレッサーパンダはイタチの仲間で、ジャイアントパンダと同じようにタケを食べます。もちろん小鳥などの小動物も食べることがあります。このレッサーパンダは、全世界で飼育されているレッサーパンダの約1/3が日本にいます。つまりカモシカと同じように、日本の動物にとって有力な武器となり得る動物です。息子が1番喜んでいたのが、このレッサーパンダの行動展示でした。

 1時間という短い時間でしたが、息子による解説してあげたら、どうやら動物に興味を持ったらしく、図書館に行ったら動物図鑑ばかり借りてくるようになりました。それまでは、すぐに終わるような絵本の読み聞かせを寝る前にしてあげてなのですが、動物図鑑では、簡単に読み聞かせは終わらないために、しばらくのあいだ間は大変でした。毎晩動物ネタを語らなければいけなかったからです。


つづく。

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posted by マネージャー at 16:04| Comment(0) | 長野県&長野市 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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