2019年06月06日

息子が小学校に入学してから2ヶ月 その3 宿題と習い事

 「小学校に入ったら宿題が、大量に出る」と聞かされていたのだが、そんなことはなかった。まあ、出ることは出るのだが、5分もかからないで終わる程度の宿題しかでない。学校で勉強したプリントを書き直すていどである。つまり息子が書いた『ひらがな』の文字が、下手くそすぎるので、それを書き直すのが宿題である。

 担任の先生曰く、
「このクラスは、入学したときに、みんな文字を知っていたので感心しました」
とのこと。つまり学校での勉強は、文字を習うと言うより、美しい文字を書くことに重点を置いている。

 話は変わるが、嬬恋村といえば、群馬県のチベットと言われるくらいの僻地である。若い新任の先生が、ここに派遣されると僻地すぎて教師をやめるために、昔はペンションオーナーがアルバイトで教師をやっていたくらいの僻地である。この群馬のチベットで、どういうわけか子供の教育が加熱していた。

 それを知ったのは、息子が年中組(4歳)の頃である。息子が持っていた紙飛行機が、落ちていたので何気なく開いてみたら3桁の足し算のプリント(公文・学研など)だった。名前も書いてあって、息子の同級生のものだったので驚愕した。年中組(4歳)で、自分の名前が書けたのも凄いけれど、3桁の足し算・引き算を筆算で行なっていたのに驚愕した。

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 3桁の足し算・引き算は、小学校二年生で学ぶレベルである。それを4歳で学んでいるのだ。しかも、そういう子供は、例外的な一人ではなかった。もっといた。子供園の祖父母会に出席したら、数人の幼児たちが二桁の計算の問題を出し合い、それを暗算で答えている光景をみてしまった。さらに上毛カルタ大会では、全ての幼児たちが大人より速くカルタをとる猛者ばかりだった。

 どん引きした。
 こんな群馬のチベットで何がおきているのかと・・・・。
 小学校に入学する頃になると「今、割り算をやってる」という子供さえ出てきた。
 しかも複数でてきた。
 
 それに対して、我が家では、せっせと息子をつれて、小浅間山などの山に登っている。愛犬コロも一緒である。習い事も空手だけである。あえて空手をやらせているのは、息子のクラスが先生も驚くような暴力的なクラスなためである。それ以外の塾など一切行ってない。ひたすら自然の中で、自然を体験させている。しかし、この群馬のチベットでは、そういう方向ではなく、塾やスポーツ教室の掛け持ちをしているお子さんが多いようだ。

 私は、ひたすら、どん引きした。

 理由は、スクールバスにあるようだ。少子化のために多くの小学校が合併して、遠くからスクールバスで通うようになってしまった。そのために学校が終わると一緒に遊ぶ機会が無い。つまり大人のいないところでの集団学習をする機会が無い。で、人格に欠陥が出やすくなっている可能性がある。

 なにしろ近所に友人がいない。子供同士で遊べる場所もいない。そもそも公園が無い。児童館も広大な嬬恋村に1ヶ所しか無い。けれど習いごとに行けば、友人たちがそこにいる。逆に言うと習い事に行かないと、放課後に友達に会えないという事情になる。それが子供たちの身体能力を鍛え、学力を上げる結果になる。

 逆に言うと、大人のいないところでの集団学習をする機会が少ないために、キレやすい子供たちが、この村に多いのかもしれない。息子のクラスが、担任の先生も驚くような暴力的なクラスなのは、そういう背景が影響しているのかもしれない。

 もちろん、それを危惧した教育委員会は、放課後に子供たちを対象とした「ふれあい教室」を週一回ひらいている。いろんな講師が現れて遊びを教えているが、脳科学的にいうと効果はうすいと言われている。大人のいないところでの集団学習ができてないからだ。で、キレやすいが、勉強やスポーツに秀でる子供が、嬬恋村で量産される結果になるのかもしれない。それは、ある意味、すごいことなのだが、それが長い人生に、どう影響していくのか、そこが問題である。

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 そういう意味では、宿屋の我が家は、すこし異質な世界なのかもしれない。多くの子供さんが泊まりに来て、息子と遊んでくれるからだ。つまり大人のいないところでの集団学習を頻繁に行なうことが比較的多いからだ。その代わりに児童館や塾に行かせることは難しい。習い事もさせられない。せいぜい空手を学ばせたり、親子で登山するくらいしかできない。それが、息子の人生に、どのような影響を与えるか?



つづく。

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posted by マネージャー at 06:07| Comment(0) | テーマ別雑感 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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