2020年03月07日

2月14日に思うこと。その10 小学校で部活動する意味

 息子は小学校に入ってまもなくスケート部に入部したわけですが、十一月の本格的な練習が始まる前まで幽霊部員でした。空手とキックボクシングを習っていて、時間帯が見事にバッティングしていたからです。なので、息子が、きちんとスケート部でみんなと一緒に練習していたのは、たったの三ヶ月間だけでした。

IMG_9974.JPG

 期間は、たったの三ヶ月間だけでしたが、息子にとっては非常に楽しかったらしく、二年生になってもスケートをやりたいと私にせがんできました。また、六年生の部長さんをとても尊敬しているらしく、小学校で一番好きなのは、スケートボード六年生の部長さんだと言い切っています。もちろん他の先輩たちも大好きだったようで、
「スケート部の人たちはみんな優しい」
と言っていました。

18-1-14-11.JPG

 小学校一年生で部活動を体験し、色々な先輩を尊敬し憧れるというのは、息子にとっては非常に貴重だったかもしれません。もちろん親の役目は大変でしたが、六年生から一年生という様々な学年が一緒になって練習する。そういう体験は本当に貴重だった。

 話は変わりますが、ユースホステルという分野の宿を私は経営しているわけですが、ユースホステルには、昔はヘルパー制度というものがありました。ヘルパーというのは、介護ヘルパーのことではなくて、ユースホステル(宿屋)でボランティアをする人たちのことです。それをヘルパーと言っていました。

 何を隠そう私も、釧路牧場ユースホステルと言うユースホステルで、二年間・二シーズンに渡ってヘルパーをしたことがあります。もちろんボランティアですから、給料はありません。交通費みたいなものが少しばかり出るだけです。ただし、従業員ではありませんから、お客さんと一緒にお茶を飲んだり、時には遊びに行ってかけたり、ヘルパー同士で夜遅く酒を飲んだりして楽しんだりします。

 ヘルパーの多くは、大学のユースホステル研究会が送ってくる学生さんで、ユースホステルに住み込んで、宿のお手伝いをします。いわゆる職場体験みたいなものですが、職場体験と違うところは、ボランティアであることです。

 もちろん、ヘルパーを採用しない宿も沢山あるのですが、うちの宿は、大量に採用していました。片っ端からヘルパーを採用していてしまったために、お客さんよりもヘルパーの方が数が多いということが多かった。もちろん大赤字。

P1010050.JPG

08220001.JPG

DCP_2133.JPG

 私は、ヘルパーさんに、お客さんと一緒に食べさせ、お客さんと一緒に遊ぶようにさせた。お茶会には、酒・ジュース・茶菓子を必ず出していましたし、人数が多ければ、ギョーザ・お好み焼き・ピザ・にんにく揚げ・ローストビーフなんかも出していた。誕生日の人がいれば、ケーキを焼いたりもしていました。今思えば、どうしてあんなことが十数年も続けることができたんだろう?と不思議に思うくらい働いた。

 まあそんなことはどうでもいいとして、大量のヘルパーさんを使ってみると、どうしても仕事のできるヘルパーさんと、全く仕事のできないヘルパーさんがいることが分かってくる。そして、仕事のできるヘルパーさんは、必ずと言っていいぐらい、運動部で頑張った人たちだった。たとえ宿屋の仕事ができなくても、運動部系統の人たちは、短期間で仕事ができるようになってしまう。言われなくても動くようになる。仕事を目で覚えるタイプの人たちが多いのです。それを思い出してしまった。

 話を戻します。

 小学校一年生から部活動をやる。これは非常に貴重なことでした。顧問の先生は、上級生には厳しく接しますが、そのおかげで部全体にピリッとしたものが出来上がる。特に礼儀作法を徹底して教えられるので、それが教育上大変好ましい状態になる。それが結果として上級生の人徳が磨かれることになり、その人徳が下級生にじわじわと伝わってくる。

 息子は、スケート部の先輩をとても尊敬するようになっていた。息子は、同級生と一緒に遊ぶ楽しさとは、違う楽しさを得ていたようでした。それは馬鹿遊びをする楽しさとは、違う楽しさで、充実感のあるものだったようだ。だからこそ、シーズンが終わってしまいスケート部の活動が無くなって息子はショックを受けていた。

3-3_17.JPG

 そのショックを埋め合わせするように、息子は毎日のように、スキーの練習か、スノーシューで登山している。本当ならスケートをやりたいのだろうけれど、営業している屋外スケートリンクは、無くなってしまった。屋内リンクならあるのだけれど、例のウイルス騒ぎで使えなくなっている。となると屋外でできるスポーツに限定されるので、スキーかスノーシューということになってしまう。

 それはともかく、下級生が上級生を尊敬する。スケート部のみんなを尊敬する。こういう雰囲気を味わえたことが、息子の人間教育に悪い影響を与えるわけがない。しかも一年生で、こういう体験ができたことは、息子にとっては非常に良かったと思っている。

 ただ、残念なことは、スケート部の懇親会が中止となり、息子が一番尊敬していた六年生の部長さんと、きちんとしたお別れができなかったこと。そして六年生の卒業式にも出られなかったことが、息子にとって心残りだったようです。


つづく。

↓ブログ更新を読みたい方は投票を

人気blogランキング





posted by マネージャー at 21:42| Comment(0) | スキー・雪遊び | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]

認証コード: [必須入力]


※画像の中の文字を半角で入力してください。