最終日は二冊の本(二人の著者)を紹介します。二冊二人の訳は、二人とも人気テレビ番組『ホンマでっか』のレギュラーメンバーで、両方とも著名な脳科学者だからです。しかも両者のキャラは全く違う。一見、知的で真面目でNHK的な中野信子先生と、どうみても芸人に見える危ない感じの澤口俊之先生。
中野信子先生は、よくNHKの番組に出てくる先生で、いろんな TV局から引っ張りだこの先生。話し方も穏やかで、非常に知的な感じの先生。しかし、この先生は、結構きわどい本を書いています。今回紹介するのは、ブラックマーケティングという本で、商売をやってる方、会社の経営をしてる人ならば、読んだ方が良い本です。
これまでのマーケティング理論では悪徳商法や怪しい商売に関して十分説明できなかった。けれど脳科学を利用すると説明できる。ということはこれまで「科学」のように装っていたマーケティングは、倫理であり規範にすぎなかった。マーケティングは、経済学、社会学、統計学、心理学、人類学等を援用して来たが、科学の域に達してなかった。しかし脳科学を基に組み立て直すと「科学」に近づいてくるという本です。
書いてある内容は、えげつないことこの上なし。一言で言えば悪魔の本。逆に言うと消費者視点の「よいこのマーケティング」では考えられない手を打てるかもしれない。この本を利用して、詐欺をする人もいるかもしれないし、逆に詐欺に引っかからないようになるかもしれない。
マーケティングというのは、お客さんを喜ばすことによって、 お客さんを取り込むことができる。という部分にばかり目に入っていました。しかし、そうではない マーケティングもあるかもしれない。それがブラックマーケティング。損をしたくない気持ち、よく見られたい気持ちが、どのような弱点となるのか? なので、自分の脳の弱点を把握して行動する必要がある。あと努力不要論・科学がつきとめた「運のいい人」もおもしろいです。
もう一人は、澤口俊之先生。テレビ番組のホンマでっかでは、 異常行動が多く、発言も一見するとおかしな感じで、大学の先生と言うよりは、危ない芸人という感じの先生で、あまり友達にしたくないタイプの人に見えます。ところがこの先生の書いてる著作は、非常に常識的な本ばかりです。読んでて本当にためになるし、清々しくなる。
先生の見た目と、書いてある本の内容が一致しないのですね。最初それが不思議だったんですが、何冊か読んでいるうちに、 その理由が分かってきました。この先生は、多動児で、それゆえに少年時代や思春期に悩み多い人生を送ってきた人だった。いわば苦労人です。
苦労人だけれど、やはりテレビ番組中の異常行動と異常発言が目に入ってしまう。街で出会ったら確実に近づきたくない人の一人です。けれど、そんな先生だから、とても素晴らしい本を書いている。特に、子育てをしている親に読ませたい本をいっぱい書いている。
しかも、内容が科学的で説得力のある本ばかり。私はこの先生の本をたくさん読んで、自分の息子に応用した結果、かなりの成果を上げています。一番おすすめなのは『学力と社会力を伸ばす脳教育』ですね。これは良書です。過去の自分と向き合って完成させた本ですね。説得力があります。また 『やる気脳を育てる』もいいですね。
この二人は、同じ脳科学者でも全く毛色が違います。
中野先生(超IQ・メンサの会員)は、常識人ぽいのに『努力したら負け』という非常識な本を書く人だし、
澤口先生(多動児)は、アホっぽいのに、一般人の子育ての悩みを解決してくれる常識的な本を書く人だし、
この両者の差を読み比べると、とてもおもしろいです。
これで 「読書文化の普及に貢献するためのチャレンジ゙」は終了です。
次に、二人にバトンを送りたい。
土井健次君。
上原一浩君。
急で申し訳ありませんが、よかったら二人ともバトンを受け取ってください。
好きな本を1日1冊、7日間投稿するのが作法らしいです。
**********
「読書文化の普及に貢献するためのチャレンジ゙」
※参加方法※
・好きな本を1日1冊、7日間投稿する。
・毎日ひとりのFB友達をこのチャレンジ゙に招待する。
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つづく。
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