2020年07月21日

家族旅行雑誌に紹介された話

 あれは、去年の秋頃でした。リクルート社から宿の取材の話があって『家族旅行に最適な宿』ということで旅行雑誌に掲載させてほしいと言う話がありました。

 普通この手の話は、たいてい企画広告。企画報告というのは、るるぶ◆◆とか、 じゃらん◆◆といった、観光雑誌の中で紹介されている宿泊施設のページですが、実態は広告で、有料(しかも高額)です。けれど広告には見えない広告で、記事で紹介してるように見える。そういう広告が企画広告。記事のようだけれど実態は広告ですから、ページの隅っこに小さな文字で『企画広告』と印刷されています。だから企画広告ならお断りしますと言ったんですが、 そうではなくて本当の取材だと言う。

 しかしこの手の話には、散々騙されてきましたので、こっちは疑り深くなっている。何度も何度も聞き返してしまいました。そして、本当に取材だということが分かったとき、あーなんてありがたいんだと感謝したものです。そして、1ヶ月ぐらい前にその本か 出版されたんですが、その実物がこれです。雑誌の前の方にカラーページででかでかと紹介されていました。


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 ただ、せっかく紹介していただいたにも関わらず、新型コロナウイルスによって、全てが台無しになってしまったことが残念でした。この本も売れてないかもしれません。世の中、旅行どころではないからです。

 それはともかく、改めて、この本をよく読んでみると、ファミリーを対象としたホテルやペンションの努力が凄まじいことがわかります。この本に載っている宿の魅力が凄く大きいのです。 すごい室内プールがあったり、庭に鉄道があったり、遊園地なみの乗り物のあるホテルがあったり、部屋の中からブランコのようなエレベーターで秘密基地に行けたり、色々な体験ができる施設だったり、 アスレチック場がある宿だったり、グランピングができる宿だったり、みんなそれぞれすごい宿ばかりです。

 こんなすごい宿の中に、うちの宿が掲載されているものですから、うちの宿の地味なこと地味なこと・・・。他と比べてみて、うちの宿が地味すぎることに、ちょっとショックを受けています。確かにうちの宿は、千坪の庭は公園のようだし、おもちゃもたくさんあるし、絵本なんかもいっぱいあります。 けれど、温泉があるわけでもないし、室内プールがあるわけでもない。何百種類もあるバイキング料理を出してるわけでもない。だから、よそ様の宿を見てみると本当に豪華で、こっちが赤面してしまいます。


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 で、何かうちの宿で、他の宿に勝てる場所はないのかなあと、探してみたらひとつだけありました。値段が安いところです。華な宿は値段が高いですね。最低でも一泊一人一万円。五万円以上する宿もたくさんあります。

 それはそうでしょう。設備投資にコストがかかってるわけですから、回収するためには宿泊料金もそれなりでないと経営が成り立たない。うちの宿も、もっと設備投資しても良かったのかもしれませんが、宿泊費が安いことも立派な差別化です。

 実は、うちの息子の同級生に、3人兄弟・4人兄弟という人たちがいっぱいいます。息子が生まれる前まででは、少子化というのは、一家族が一人しか子供を産まない事かと思っていましたが、そんなことなかった。高齢出産は別にして、若い人たちは三人でも四人でも子供を産んでいます。そして一生懸命育てています。

 そういう人たちを見ていると、その人たちが一泊5万円もするファミリーの宿に泊まるんだろうか?と不思議に思えてならない。 お金持ちの人たちで、 一人っ子しかいないような家庭だったら5万円もする宿に泊まるかもしれないけれど、息子の同級生のご両親を見ていると、そういう人たちがいるんだろうか?と思えてくる。だからリーズナブルな家族向けの宿があってもいいんではないかと思えてきました。

 ちなみにうちの宿は、楽天やじゃらんで、カード決済で予約すると一泊2食で7500円前後で泊まれます。添い寝でよければ、幼児は無料。幼児食も無料。各種イベントも無料。節約しようと思えば、本当に安く泊まれる。 そういう宿にしたのは、息子が生まれてからです。自分がいざ旅行に行こうと思ったら、そういう宿に泊まるから、無意識に、うちの宿も、そういう宿にしてしまったのかもしれませんね
それに、これは親のわがままなんですが、値段の節約というより、旅先で息子と添い寝したいという気持ちもある。だから、うちの宿では、添い寝にしたいという親御さんがいたら、どうぞどうぞで無料にしています。使用したベット分しか料金をとっていません。



つづく。

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posted by マネージャー at 23:15| Comment(0) | 業界裏話 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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