2020年11月17日

野生動物と人間

 狩猟の解禁に伴いハンターのお客様がお泊りになりました。お話を伺うと嬬恋村では、今年に入って35頭の熊を駆除したそうです。異常に多い頭数ですが、仕方がないと思います。というのは、今年に限っては別荘地奥深くにクマ達が侵入していたからです。おそらく若い雄熊でしょう。ツキノワグマもヒグマにしても、2年に1回ぐらいの割合で子供を2匹みます。そして、母グマと一緒に2年間行動を共にするのですが、2年後に別れまます。別れるとオスの熊は、遠くに放浪の旅に出かけるわけですが、その一部が、別荘地は農地に入り込んで危険な状態に陥ります。




  どうしてこういうことになるかと言うと、何年かに一度にどんぐりかなんかが豊作になりますので、その時期に大量の子供が生まれる。そして2年後に大量の独り立ちしたくまが人間の近くでうろうろする。熊における事故は、大体そういう時におきます。好奇心の強い雄熊が別荘地や農地に入って駆除される。

 これはアフリカの国立公園などでも同じで、好奇心の強い野生動物の子供たちは、たとえライオンであってもあっという間にライバル(ヒョウやチーターやハイエナ)に殺されてしまいます。その結果、好奇心の強いライオンの子供はみんな死んでしまう。つまり自然淘汰されていき、警戒心の強い子供たちだけが生き残り、好奇心の強い野生動物の子供達は生き残れない。野生動物にとって好奇心は害悪そのものなので、好奇心より警戒心を身につけなければならない。


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 だから野生動物の成長は、はやい。早く大人になる。人間よりも早く大人になる。つまり好奇心を捨てて、警戒心をもって生きるようになる。そもそも好奇心というのは、子供のしるしみたいなもんです 、つまり好奇心=(イコール)子供なので、野生動物が子供でいる期間が短い。

 その逆が人間で、子供でいる期間が長い。長いからこそ、長期間にわたって好奇心がつづく。つまり勉強をする期間が長い。そして、かなり成長するまで警戒心というものを持たないで生きている。15歳ぐらいになってやっと警戒心(反抗期)を持つ。 野生動物とは真逆の生態を持っている。

 早くから警戒心を持つ野生動物。
 生後15年ぐらいずっと好奇心を持ち続ける人間。

  この差が人間を人間たらしめるところなんですが、 息子が生まれてハイハイをしていた頃に、好奇心を育てようと2ヶ月ぐらいにわたって実験をしたことがあります。客室のベッドを四つ連結して、安全な空間を作り、遠くに茶碗を置く。すると一歳ちょっとの息子は、ハイハイしながら必死になって茶碗のそばに行ってきます。

 この頃の子供というのは、好奇心の塊なので、目新しいものがあると、ものすごい勢いで突進して、それを眺めたり、叩いたり、噛み付いたり、放り投げたりします。しかし、30分をすると飽きてしまって見向きもしなくなる。

 その頃を見計らって、今度は遠くに、別の物体(例えば、おたまなど)を置いたりする。すると息子は、再び猛スピードでハイハイしながらおたまの近くに突進してくる。そして、眺めたり、見つめたり、噛み付いたり、放り投げたりする。それらを30分ぐらい続けると、また飽きて見向きもしない。

 こういうことを毎日繰り返していました。幸いなことにうちは宿屋なので、口に入れても安全な調理器具・皿などが大量にありますから、いくらでも小道具はある。 毎日10個くらいの小道具を使って好奇心を開発させる実験を2ヶ月続けるくらいの在庫がありました。でも2ヶ月も続けると、さすがに在庫が切れてきて、2ヶ月前に使った茶碗を遠くに置いてみたりするんですが、以前に使ったものは見向きもしない。つまりハイハイしかできない幼児に2ヶ月前の記憶がある。これには驚きました。赤ちゃんは、すごい記憶の持ち主なんだと 。

 この後、うちの息子がどうなったかと言うと、ハイハイを卒業して立って歩けるようになると、常に父親のそばに行ってきて、じっと見るようになる。そして真似をするようになる。私が本を読んでいると、息子も本を読む真似をする。もちろん文字なんか読めるわけがない。だから本を逆さまに持っていたりする。

 要は真似をしてるわけです。

 なんでも真似をする。私が薬を飲むと、私の薬を勝手に飲もうとする。 真似をするために、親のやることをじっと見ている。だから出来るだけ息子の前では本(絵本)を読むようにしました。私が絵本を読んでいると、その絵本を覗き込んできます。覗き込んできたら、チャンスとばかり、文字を一つずつ指さして読んでみると、息子も真似をしました。

 真似をしたらすごく褒めてあげた。
 するともっと真似をする。

 あまりにも真似をするので、お風呂に「あいうえお表」を貼って、指を差しながら 私が「あいうえお」と話すと息子も真似しました。こうして息子は、一歳十ヶ月にしてひらがなをマスターしたわけです。理解してるかどうかは別にして、かなり早く文字を覚えた。

 このマネの能力はすごいもので、カタカナもあっという間に覚えてしまった。ローマ字や漢字まで覚えた。九九の一部も3歳ぐらいで暗記してしまい、47都道府県まで漢字で場所まで暗記して、公文の日本地図パズル(漢字)を5分で完成させるまでになった。幼児にはとてつもない潜在能力があると感心しましたが、その能力は、好奇心から生まれてくる。親の真似をさせることで生まれてくる。





 息子の成長が遅れ気味だったことも、良い方向に作用しました。いつまでたっても好奇心が衰えなく、赤ちゃんの期間が長く、ひたすら親の後を追い続け、親の真似をするからです。だから他の子供たちより自立が遅かった。遅くて幼稚園で落ちこぼれたけれど、赤ちゃん期間が長かったけれど、それが原因で年少組の時に「九九の歌」の歌詞を全て覚えてしまった。

 車で幼稚園の送迎をしているときに、その音楽を流して私が歌うと、息子も一緒に「九九の歌」を歌った。息子の成長が遅いから歌ったのだと思う。早かったら自分の意思が強くて歌わなかっただろうし、もっと自分の好き嫌いが表に出たと思うけれど、成長の遅い息子には、そういうことはなかった。いつまでも親の跡追いを続け、親の真似を続けた。


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 今息子は7歳なんですが、さすがに自立してきました。自我も目覚めてきています。親の真似もしなくなった。ですから記憶力・学習能力は2歳3歳の頃よりも落ちています。学校でも楽しそうに勉強してる感じではありません。宿題も嫌々ながらやっています。明らかに好奇心が別のところに向いている。 E テレの歴史番組とか、科学番組表好んで見ている。目新しいものを食べたがるし、目新しいことをやりたがる。初めて行くところに興奮し、初めて体験することに大喜びしてる。向学心よりも好奇心の方が強く作用している。もし息子が野生動物だったとしたら、あっという間に殺されていただろうと思うと、息子のやつが人間に生まれて本当に良かったとつくづく思う今日この頃です。


つづく。

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posted by マネージャー at 21:56| Comment(0) | グンマーで嫁が出産と育児 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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