草津温泉にある某温泉ホテルに泊まったんですが、そこの口コミが非常に悪かった。でもまあ安いので、仕方ないなあと思いつつ泊まったんですが、泊まってみたら素晴らしい温泉ホテルだった。料理も、客室も、何から何まで言うことなかったのに、口コミが非常に悪かった。
で、どうして口コミが悪かったかと言うと、群馬県民には通用しても、他の地域の人たちには通用しない接客をやっていた。そのホテルでは、草津温泉の中心地からかなり離れていたので、バスターミナルや、湯畑から送迎バスでお客様を送迎していたわけですが、送迎バスに乗る前に、お客さんはアルコール消毒をさせ、そして、ホテルに着くと、玄関でもう一度消毒をさせられるわけですが、それを不審に守ったお客さんが
「送迎バスに乗る前に消毒したんですけれど、玄関でも消毒するんですか?」
と聞いた。東京のホテルならここで、
「すいませんね。もう1回お願いしているんですよ」
と柔らかく答えが返ってくるわけですが、そのホテルではぶっきらぼうに
「(消毒)する!」
と冷たく言い放つ。けれどその従業員は、決して冷たい人ではなくて、群馬県では普通に見られる光景です。要するに言葉と態度が粗っぽく見える。こういうことは、よくあって「・・・は、できないんですか?」という御客さんの要望に「できないなあ」と即座に否定する。イエス・ノーがキツいために、御客さんが不機嫌になっている。大きなホテルでも、こういう接客をする。ただし、当事者に悪気があるわけではない。そういう文化なんですよ。
ある店で、店の主人と井戸端会議していたら、御客さんがやってきて「◆◆ある?」と聞いてきたことがあって、その時に店の主人が「あー無い無い」と素っ気なく返事して、御客さんを追い返して、私と夢中で会話していたけれど、私の心はヒヤヒヤものでした。こういう接客する人たちが少なからずいるんですが、決して悪気があるわけで無くて、この人は、困っている人がいると、とことん親切で、親切の塊のような人なんですから、たちが悪い。だから、もう少し都会の接客を憶えれば爆売れするのに、そういう気は全くないらしい。
いっだったか、うちの宿に泊まったお客さんが、憤慨してる人がいたので、どうしたんですかと聞いてみたら、ある観光施設で
「・・・じゃあねーですか」
と、乱暴に返答されたと言ってた。私は頭を抱えて誤解を解いてあげました。
「・・・じゃあねーですかというのは、群馬県の敬語なんですよ」
「え?」
「信じられないかもしれませんが、群馬では役場の受付か何かで普通にお客さんに対して使われる敬語もどきです」
そう説明すると相手は驚いていました。あー敬語だったのかと。こういう誤解はたくさんあります。北関東3県の中で、群馬県の言葉が一番標準語に近いので、起きる誤解を生んだと思います。これが栃木とか茨城だったら、もっと方言がきついので、という誤解は少ないんだと思うんですが、なまじ標準語に近い群馬県の言葉は、首都圏から来るお客さんに誤解を与える可能性が高い。

逆に言うと群馬県は、他人に対する壁が非常に少ない。どうして私がそんなことを知ってるかと言うと、うちの宿がユースホステルいたからです。ユースホステルというのは、日本ユースホステル協会に所属して、毎年マネージャー研修会を受けるんですけれど、その時に全国のユースホステルのマネージャー達と出会っていろいろ話をするわけです。で、そこから得られる情報を考えてみても、群馬県民の排他性はないと思います。これはお隣の長野県と比べてみても明らかに違うと思います。逆に、栃木県や茨城県には排他性がありません。北関東3県は基本的には、よそ者に対して排他性がないような気がします。それだけに馴れ馴れしくて、観光客と簡単に仲良くなれる地元民が多い。
ただし、同じ群馬県でも、温泉地域と開拓地域では温度差があると思います。温泉地域だとどうしても排他性が高くなる。これは違法行為じゃないかなという排他性があったりする。例えば、本来なら誰でも入れるはずの食品衛生協会に新参者は入れなかったりする。そういう地域が群馬県内にあったりする。
その逆に北軽井沢や嬬恋村のような開拓地だと、ほとんど排他性はありません。私が北軽井沢に引っ越してきた時に、まず思ったことは、北海道と似てるなあと思ったことです。風景が似てるというのではなく、北海道と同じくらいに排他性が少ない。つまりよそ者に対して壁がないということです。もちろん圧倒的に北海道の方が、壁が少ないですけれどね。
つづく。
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