2021年03月21日

あと一週間で息子は8歳

 早いもので、あと一週間で息子は8歳になります。もう8年も子育てをしているのだと思うと誠に感慨深いものです。8歳に近づくにつれ、どんどん大人になっていくのが分かります。もう子供ではない。昔なら、同じぐらいの歳の子供がお客さんでやってこないと
「なんだ大人ばかりか」
と、不満を漏らしていたものですが、今では
「今日もお客さんがいないの?」
と不安そうに予約表を眺めたりするようになりました。

 宿のことを心配するようになり、電話がかかってくると「予約?」と聞いてくるようになり、そうでないとガッカリした様子をみせます。もちろん贅沢も言わなくなりましたし、密かに、うちの宿屋の売上げを小学2年生の息子が、自分なりに計算していて、心配そうに親の顔を伺っている。で、自分なりの経営のプレゼン(もちろん内容はダメダメですが)を私にしてきたりする。そういう姿を見ると、ずいぶん大人びたと思ってしまう。

 勉強も、以前より出来るようになりました。特に算数は、親が宿業をやっている関係で、絶対に必要だと思ってるらしくて、積極的にとりくんでいる。Eテレの『算数デカゼロ』なんかも面白そうに見ているし、高校生を対象としたEテレ番組の『ベーシック数学』も面白そうに見ている。中身を理解してるかどうかは別として面白そうに見てる。


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 また、うちの宿には、小学1年生から小学6年生までの算数のDVDがあったりするんですが、それも面白そうに見ている。内容を理解しているかどうかは別にして、面白そうに見ていて、目が悪くなるので、途中でやめさせるのですが、親のいないところでこっそり見ていたりする。

 ポイントは、九九にあったとおもう。九九さえマスターしていれば、それ以降の算数は、そんなに難しくないようだ。幸いうちの息子は、小学校に入学する前から九九を暗記していたので、2年生になって九九を覚える段になった時に、スムーズに覚えられたと思う。

 で、2年生の宿題は、ほとんど九九に費やされていた。これは担任の先生の戦略だと思うんですが、九九を徹底してマスターさせる学習方針だったようだ。9月から3月の6ヶ月にわたって、九九の宿題を徹底的にやらせていた。

 その宿題というのが、これまたすごくて、
  1.最初から九九の暗唱
  2.全部終わったら後ろから九九を暗唱
  3.そのあとにランダムに九九の問題を出して正解させる
というもので、よくできたら◎。そうでなかったら〇・△・✕と書いて、それを親が先生に提出することになっていた。これを半年間、みっちりと宿題に出た。冬休みの宿題も毎日この宿題だった。

 正直言って、これに付き合わされた御両親たちは、大変だったと思うが、その成果はあったと思う。うちの息子は、小学校に入る前から九九を暗記していたけれど、暗記してたといっても、九九の歌の歌詞を覚えただけで、九九をマスターしているわけではなかった。「あいうえお」を話すレベルで九九を言えるわけでは無かったので、6ヶ月にわたる九九の宿題づけによって、九九を徹底的にマスターすることによって、計算が速くなった。

 そのせいか、3年生以上の算数がパッと分かるようになったのは意外だった。九九の訓練によって算数頭脳が鍛えられたためか、分数や小数の掛け算・割り算を面白がるようになってきたし、ナンプレなどの数字パズルも出来るようになり、苦戦している母親にヒントを教えるまでになってきた。これはうちの息子だけでなくて、息子の同級生全員に似たような影響が出ていると思う。あの6ヶ月間の宿題によって算数頭脳が鍛えられたと思う。

 じゃあ、どんどん算数の先取りができるかどうかと言うと、そんなことはない。理解できたのは計算のみ。計算は分かるけれど、実際に算数の文章問題が解けない。国語力が小学2年生のレベルなので文章問題につまずいてしまう。つまり国語力がないと算数は解けない。

 例えば、『原価100円のノートを120円で販売ししているものを2割引で売ったとします』という問題が出た時に、「原価」や「販売」や「割引」の意味が良く分かってないので問題が解けない。問題の意図を読み解いて図に表して書いて考えることができない。結局、6年生の数学は、6年生で学ぶべきだろうなと思いました。


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 それから驚いたのは、今の小学校の算数は、昔に比べて難しくなっています。私が小学校のころは、文字式を習ってなかった。XとかYの代わりに、□とか△を使っていたけれど、今の小学校の算数では、XとかYを使っている。つまり文字式を習っている。その上、連立方程式でないと解けない問題(いわゆる鶴亀算)まである。こういう問題は、いくら算数頭脳があったとしても小学2年生には絶対に無理。

 一応、連立方程式を教えてみて、それなりに解けるようになったけれど、どう考えても息子には早すぎる。混乱する恐れがある。なので教えるのをやめました。もう少し国語の力が、ついてからにします。

 と、ここまで書いて気が付いたのですが、国語力というのは、語彙の力ですね。大昔、現代国語を勉強していた時には、「それは何をさすのか?」という問題が多かったので、指示語が示す内容を正確に読解することが国語力だと思っていましたけれど、そうではない。語彙力です。語彙力が無いと問題が解けませんから。そういう意味では、算数も、理科も、社会も、国語の勉強をしているようなものだと思いました。


つづく。

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posted by マネージャー at 18:36| Comment(2) | 旅と思い出 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
国語力は語彙力、ほんとそうですね。
理解力と表現力の総合が国語力だと思いますが、語彙力はどっちにも大きく関わっていますもんね。

健くんは世の中の仕組みというか動きというかを自分のこととして感じてるんですね。たのもしい。
Posted by まる at 2021年03月21日 21:04
小学校に入学した頃に、3月生まれが、4月生まれに対して、圧倒的に劣っているのが語彙力だということに気がついたのは、教師の言葉の意味を理解できてなくて、トラブルを起こしたことが何度もありました。漢字のテストなどは、勉強させれば100点をとることは簡単ですが、語彙の差を埋めるのは本当に難しいですね。
Posted by マネージャー at 2021年03月21日 22:13
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