私にしてみたら目をつぶっても登れる山なんですが、その前日につるつるの凍結した雪に滑ってしまって古傷の靭帯を痛めてしまいました。靭帯を痛めると治療に3週間はかかります。3週間は安静にしていなければなりません。しかしそれでは山に雪が降ってしまうので、ガチガチにテーピングをした上で、松葉杖代わりにストック日本を持って、息子と嫁さんを連れて桟敷山に向かって出かけました。本当ならば、水ノ塔山・駕篭ノ登山に登るところだったんですが、さすがに怪我をしたままではまずいと思い、リハビリがてらに桟敷山に登ることにしたわけです。
棧敷山は、ゆっくり登っても40分ぐらいで頂上に着きます。小浅間山と大して変わりはありません。道もわかりやすいので迷いようがないのですが、こんなに低い山でも遭難者が出ているのでびっくりします。どう考えたら棧敷山で遭難するのか、地元民としては全く理解に苦しむわけですが、現実に三日間も桟敷山の中を彷徨った挙句、救助されるという事件があったわけですから油断はなりません。
山で迷った場合の対処方法は簡単です。まず頂上に戻る。 道もわからないのに下山しようとしたら死亡フラグです。遭難の原因は、道がわからないのに沢筋に降りてしまうことが原因の大半を占めます。 新潟県の五頭連山に入山して遭難した渋谷甲哉さんと小学1年生の空くんが、遭難したのもそれで、間違えて沢の方に下りてしまって遭難して遺体となって発見されています。
間違えたら戻るのが基本で、できるだけ頂上に戻ればいい。もし、シャクナゲかハイマツがあれば、そこに潜っていれば、かなり温かいので、そこで夜をあかせばいい。問題は、ガスが出ていたときで、これが一番やっかいです。そういう場合は、とにかく方角を確認して、ゆっくりと考えながら下山するしかない。
ただ、今はスマホの便利なアプリがある。
ヤマップ・ヤマレコといった便利な登山地図アプリがあるので、それをもっていれば、まず遭難はしにくい。
間違えたら警告してくれるので、もし、これを持っていたら新潟で遭難した渋谷甲哉さんと空くん(6)も生きていたはずです。Googleマップの航空写真とGPSで現地確認できれば、遭難はなかったはず。
そういう意味では、嬬恋村公式アプリ『つまっぷ』も遭難防止になる。嬬恋村公式アプリ『つまっぷ』を起動させれば、Googleマップの航空写真とGPSが連動して、現在位置がよくわかるからだ。だから『つまっぷ』をインストールしておけば、嬬恋村の山で遭難することはない。登山道が消えてしまっている鍋蓋山でも安心して登れる。なので『つまっぷ』を、もう少しバージョンアップさせれば、嬬恋村に特化したヤマップ・ヤマレコになる。ヤマップ・ヤマレコには、桟敷山・小桟敷山といったマイナーな山の登山情報が無いし、ヤマップ・ヤマレコで登山計画をたてることができない。なので、改造によっては『つまっぷ』が大化けする可能性もある。
問題は、バッテリーだが、これは充電用の予備バッテリーを用意すればいい。楽天市場で1000円で買えるので、それを2個ほどもっていれば、万が一の時に安心。ヤマップ・ヤマレコ・『つまっぷ』といった便利な登山地図アプリの最大の欠陥はバッテリーにあるので、それさえ解消されれば、鬼に金棒でしょう。
話を戻します。実は桟敷山には、昔はツキノワグマがいました。桟敷山と小桟敷山の中間地点に、熊が冬眠するためにもってこいの穴が大量にあるからです。 小桟敷山の北斜面の中腹にもそういう穴がいっぱいあって、この辺一帯を中心にツキノワグマがうろうろしていました。けれど最近は、桟敷山のふもとの整備作業が進んでいるために、ツキノワグマたちは湯の丸山の方に引っ越していったみたいです。
ちなみにこの桟敷山と小桟敷山の中間地点から、鹿沢の休暇村の方に向かって軽トラが走れるぐらいの道路が続いています。今ではすっかり笹藪に覆われて分からなくなっていますが、桟敷山林道ができる前は、登山客が利用したと思われるみたいで、その廃道の途中に昭和40年代ぐらいに販売されていた缶ジュースの缶がゴミとして落ちていたりします。そして、その辺りにツキノワグマが生息しているようで、熊のふんや、マーキングの跡をたくさん見ることができました。15年くらい前の話です。
また話がそれました。
私は、登山にストックを使わない主義なのですが、今回は怪我のために松葉杖がわりにダブルストックを使いました。靱帯損傷では、登りでは影響がでませんが、下りに激痛がはしる。なのでストックでゆくっり下りることにしたわけです。
思ったとおり、アッという間(40分)に登れました。
登りに関しては、全く問題なく登山できる。
桟敷山の頂上で、嬬恋村公式アプリ『つまっぷ』をゲット!
問題は小桟敷山への下山ルート。
近道を選んで急坂になってガッカリ。
下りるのは辛かった。
ストックもっていて良かった。
ストックが無かったら怪我で下りられなかった。
(桟敷山林道からみた西駕篭ノ登山方面。カラマツが生長しすぎて、かっての素晴らしい風景が見えなくなりつつある。いずれ桟敷山林道もカラマツに覆われてしまうことでしょう。ここは最高の風景が見られるところだっただけに残念である)
そして小桟敷山に登ること25分。
小桟敷山は、桟敷山より短時間で登れます。
ちなみに桟敷山だと40分かかる。
これが桟敷山の頂上。
昔は笹地だったけれど、最近は整備がされているのか、藪が減っている。
息子が、スマホで嬬恋村公式アプリ『つまっぷ』をゲットしている。
小桟敷山の頂上からは、西駕篭ノ登山がよく見えます。20年前に北軽井沢に引っ越してきた時に、小桟敷山から西駕篭ノ登山に繋がる廃道を発見して、実際に西駕篭ノ登山まで登ったことがあります。登ってみたら一面のコマクサ畑に驚いた。で、当時は、湯ノ丸スキー場から登山ルートがあって、多くの登山客が、西駕篭ノ登山のコマクサの写真を撮っていました。懐かしい思い出ですが、現在、そのルートは無くなっていて、今は見る影もありません。コマクサは、いまでもあるのでしょうか?
ちなみに私の怪我の方は、ストックのおかげでなんともなかった。翌日(11月1日)は、予約しておいた万座温泉聚楽に家族で泊まりに行って、一晩中、温泉に入って怪我した足を治癒しました。さすが万座の湯。すごい効き目です。私の仲間である長野県のユースホステルオーナー(医師でもある)が、癌をここで克服した話は、まんざら嘘でもなさそうです。そういえば、万座の湯ノ花旅館の温泉に入ったときも、癌を克服しようとしている明るい老人がいて、その方と仲良くなったこともありましたが、その方も
「万座はいい!」
と言ってましたね。私も同感です。本当に万座はいい。どんどん足がよくなってくる感じがする。これなら11月3日の文化の日に、浅間山(前掛山)に登れることを確信。11月3日の祝日の前日は、大勢の御客様を断っていたので、これをのがす手はありません。
つづく。
↓ブログ更新を読みたい方は投票を
人気blogランキング