・嬬恋カルタコース
・嬬恋村文化財コース
・観光地コース
・トレッキングコース
このアプリは、8月1日にリリースされ、テレビや新聞で全国で取り上げられていて、新しい形の観光ツールとして全国から注目されていました。にもかかわらず、なぜか観光協会から我々に、全く音沙汰がありませんでした。
普通ならば、ニュースになる前に村が観光関係者を集めてアプリの説明会を開いて観光関係者たちにアプリの使い方の指導したり、チラシを制作して村内の宿泊施設に配布するのがセオリーなはずですが、全く音沙汰がなかった。かなり予算をかけて制作しているだろうにその後のアフターフォローが全くなっていないのでどういうことなんだ?と、浅間高原観光協会の理事会で私が取り上げました。
で、これはおかしいということになって、役場の観光商工課や、観光協会の大ボスでもある、嬬恋村観光協会に「どうなってるんだ?」と聞いたら、このアプリを作ったのは、役場の観光商工課でも観光関係者でもなかったという答えが返ってきました。観光のために作ったアプリでは無かったのです。そのために嬬恋村の宿業者がアプリの使い方が全く分からないというとんでもないことが起こっていた。
おまけに8月1日のリリースということで、御客様からアプリのことや、アプリの使い方の問い合わせが殺到したのだけれど、どのペンションオーナーも御客様の質問に答えられなくて呆然とするしかなかった。そもそもペンションオーナーの9割が60歳以上で、平均年齢は70歳。最長老は80歳以上という老体なので、彼らはスマホさえもっておらず、
「アプリってなに?」
「アップル(林檎)の新しい品種のこと?」
という状態で、御客様の質問に答えようが無い状態だった。さすがにこのままではマズイということになって、浅間高原観光協会のネット関係の役員である私が、このアプリをマスターして、ブログやFacebookにアプリのことを書き込んで情報を発信することになったわけです。
◆嬬恋カルタコース
まず、嬬恋カルタコースに挑戦。これは嬬恋カルタにちなんだスポットをめぐるコースで、43ヶ所のスポットを車で回ります。土日は忙しいので平日に息子と村の観光スポットを回ることにし、息子の学校が終わる頃に迎えにいって親子で村中のスポットを回りました。
おかげで運動会のための短距離走の練習や、マラソン大会のための長距離の練習が思うようにできず、息子には悪いことをしました。とは言うものの、息子のやつは大喜び。毎日放課後に嬬恋村のカルタコースを車でめぐってカードをゲットすることが楽しかったようで、
「明日はどこに行こうか」
と夢中になっていました。『つまっぷ』は、ポケモンGOを手本に作られたアプリだそうですが、なるほど、ポケモンGOが流行るわけです。
それにしても嬬恋村の教育委員会は、面白いものを作りましたね。スマホを使って学習教材を作ってしまうとは・・・。息子の友人たちも必死になってカードをゲットしていましたし、遊びながら郷土史を勉強できるので、とても良いアプリです。
◆嬬恋村文化財コース
次に嬬恋村文化財コースです。ここも21ヶ所のスポットがあり、それらの嬬恋村の文化財をめぐります。親子でめぐりながら嬬恋村の歴史的文化財にふれあえますから、これも楽しいコースめぐりになりました。
◆観光地コース
次に観光地コース。これは多くて38ヶ所のスポットがありました。わかりづらいスポットも多く、畑の中にあったり、登山道の途中だったり、本格的な山の中にあったり、沢筋にあったりするので、なかなかの難所がスポットに入っていました。これらを全て制するのにかかった日数は2ヶ月。そのうちにどんどん日が短くなっていく。最初は学校が終わってから日没になるまで2時間ぐらいの時間があったのですが、終いには1時間ぐらいしか無くなってくる。1時間だと1ヶ所に往復するだけで時間切れになってしまう。それでも、まだマシな方で、問題はトレッキングコースです。
◆トレッキングコース
嬬恋村には29の山があります。それらを全て回るには、平均して1日に4つ以上の山に登る必要があるので苦戦することが予想されました。そのうえ廃道になっている登山道もある。そこは危険な登山コースなので確かめなければいけない。
あとGPS上の問題もある。
観光コースなら、GPSの誤差もカードをゲットするうえで大した問題にはなりませんが、トレッキングコースとなると、GPSの誤差によって、そこが存在しない場所(例えば空中)だったり、崖の下だったりしてカードをゲットできない可能性もあるし、お客さんに危険が及ぶかもしれない。
私が『つまっぷ』を完全制覇しようと思った理由の90%は、そこにあります。GPSの誤差がどのくらいになっているのか? すでに廃道になってしまった登山道が利用できるのかどうか? お客さんに危険性がないのかどうか? それらをきちんと調べないと、一般のお客さんにこのアプリを勧めることができない。遭難者が出る恐れがある。
あと、御近所さんや、隣の長野原町の観光協会の人たちが、分からないことがあると私に電話して聞いてくるので、その人たちに正確な情報を伝えるためにも、『つまっぷ』の全貌を早くマスターしなければならない。そこで去年の9月末頃に大急ぎで登山をスタートさせたのです。
つづく。
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