若い頃、なぜ、あんな無茶ができたのかと、
不思議に思うことがあります。
その一つが貧乏生活です。
若い頃の貧乏生活は、
誰もが体験していることと思いますが、
人によって、貧乏生活には、違いがあると思います。
ここでは、私ま個人的な体験を述べてみたいと思います。
私が学生時代の平均時給は、450円くらいでした。
30年近く前の話です。
当時、吉野屋の牛丼が400円でしたから、
物価は、今とかわりありません。
その時代に、時給450円で1日に8時間バイトしても3600円。
週に5日働いても、1万8000円。
月給7万2000円にしかなりません。
そこから家賃や、光熱費を引いても、残りはわずかです。
生活できるわけがありませんから、
最初は、食費を削り、質屋がよいの毎日となります。
ところが、しばらくすると、この『食費を削る』というところに
恐ろしい罠があることを思い知らされます。
最初に考えたのは、誰もが思いつくようなことです。
パンのミミを30円で山ほど買ってきて、
それを腹一杯食べて食費を節約しました。
牛乳は高くて買えないので、業務用の脱脂粉乳を仕入れて、
そこに砂糖をたっぷり入れて、何杯も飲みました。
これだと腹がふくれますから
「パンのミミと、脱脂粉乳の取り合わせは、最高だな」
と実感したものです。
ところがです。
その生活を1ヶ月も続けると立ちくらみがしてきます。
立上がると、血が、ザザーと下がるのがわかるんですね。
最初は、野菜が足りないのかなと、
近所の野菜市場から屑野菜を無料で
もらってきて、炒めて食べたんですが、
多少の改善はありましたが、
やはり貧血はなおりませんでした。
つづく
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